気候変動とクジラ

ニュースがわかる8月号より

 日本にクジラがやってくる時期やその数などが変化しています。地球温暖化の影響で海水温が上昇し、クジラのエサがいる場所が変わり、それを追ってクジラも移動しているようです。歴史的にみてもクジラをめぐる“環境”はめまぐるしく変わってきました。昔から“海の宝物”と親しんできた私たちとクジラの関係も考えてみましょう。

海水温度の上昇で移動する!? クジラたち

 クジラの調査研究をしている日本鯨類研究所の松岡耕二さんによると、「地球温暖化による海水温の上昇でクジラの生息域が変化している可能性がある」として、福島県から青森県沖を回遊するクジラの生息状況や海水温の変化について船を出して調べ始めたそうです。
 「今、南の海にすむ魚が北海道でとれるようになるなど、海の環境は大きく変わっており、クジラの分布も北へ移動しているのではないか」と松岡さんは考えています。

日本近海には約40種類がやってくる!

 「実際クジラが数多く生息しているのは、北極と南極近くの海です。日本近海は回遊しているクジラ(約40種)の通り道となっているので、そのルートが少しずれただけで、クジラが少なくなったように感じます。今後、日本近海を詳しく調べれば、回遊ルートの変化もいろいろとわかってきます」と話す松岡さん。
 今季は、ミンククジラが三陸沖などを回遊する時期がこれまでより1カ月程度早くなったり、鹿児島の奄美大島沖に子育てにやってくるザトウクジラの数が最多になったりと、クジラたちは最適な環境の海へと移動しているようです。(編集部)

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