東京電力福島第1原発では、事故で拡散した放射性物質を含む汚染水の処理が続いています。放射性物質の濃度を下げた大量の処理水をためるタンクは満杯に近づいており、今年春ごろをめどに、海に流し始める準備が進んでいます。(「月刊Newsがわかる2月号」より)
◆増え続けるタンク1000基以上
原子炉の冷却水や地下水などが1〜3号機の燃料デブリに触れて発生するのが汚染水です。これを多核種除去設備「ALPS」などを使って、トリチウム以外の放射性物質の濃度を国の基準値未満に下げます。この水を処理水と呼びます。処理水の総量は約132万トン(2022年12月現在)で計1043基のタンクに貯蔵されており、今年夏〜秋には満杯になる見込みです。