デジタルアートは、デジタル技術を使って作られた芸術作品のことです。
パソコンやタブレットなどのコンピューターで作られた作品のほか、写真やイラストをコンピューターで加工したもの、電子音楽などもデジタルアートの一つで、これらを組み合わせた作品もあります。
絵画や彫刻など、これまでの芸術作品と違い、時間の経過や人の動きに合わせて音や画像などを変化させることができたり、パソコンやスマートフォンなどからも見られるといった特徴があります。建物などの形に合わせて映像を映し出す「プロジェクションマッピング」もデジタルアートです。
デジタルアートは簡単にコピーができるため、同じものをいくらでも作ることができます。そのため以前は、この世でたった一つの絵画のように、値段をつけて販売することがなかなかできませんでした。ところが「NFT」という新しい認証技術が登場したことで、本物の絵画や彫刻と同じように価値が認められるようになり、売り買いできるようになりました。
NFTは、作家が自分の作品につける証明書のようなものです。NFT自体はコピーや改ざんが不可能なので、もしそのデジタルアートがたくさんコピーされたとしても、NFTがひも付けられた作品は「世界で唯一のオリジナル作品」として証明することができます。
この技術の登場によって、今では驚くほど高い価格で取引される作品もあります。「1点しかない本物」の売り買いは仮想通貨で行われ、取引の履歴もすべて記録されています。(編集部)
※写真はデジタル掛け軸に彩られた残雪の残る斜面=群馬県みなかみ町で。2021年4月16日撮影。