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家での読み聞かせ、英語絵本はどうやって選ぶ?3つのポイントを解説

子どもに英語絵本の読み聞かせをしたいけれど、本の選び方がわからない……。こんな悩みをお持ちの方は多いと思います。この記事では、英語教育の専門家であり神田外語大学准教授の河合裕美先生から、「読み聞かせに効果的な英語絵本の選び方」「効果的な読み聞かせの方法」そして、「おすすめの絵本」を教えていただきました。

「お家で読み聞かせをする場合、英語絵本はどうやって選べばいい?」
「おすすめの本を知りたい!」

子どもに英語絵本の読み聞かせをしたいけれど、本の選び方がわからない……。こんな悩みをお持ちの方は多いと思います。たくさんの絵本の中から効果的なものを選ぶには、「子どもが興味を持ちそうなテーマのもの」といったポイントを把握しておくことが重要です。

このコラムでは、英語教育の専門家であり神田外語大学准教授の河合裕美さんのお話をもとに、

  • 読み聞かせに効果的な英語絵本の選び方
  • 効果的な読み聞かせの方法
  • おすすめの絵本

などを紹介していきます。

1.読み聞かせに効果的な英語絵本の選び方

読み聞かせ用の絵本を選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認しましょう。

  • 子どもが興味を持ちそうなテーマのもの
  • カラフルかつ単純でわかりやすいもの
  • 歌や動作がついているもの

1-1.子どもが興味を持ちそうなテーマのもの

まずは題材に着目し、子どもが興味を持ちそうな内容のものを選びましょう。想像力が豊かな幼児期は、現実世界にないような世界観に強い興味を示します。例えば、人間と動物が共存するストーリーなどがよいでしょう。その他、日本でも有名で、子どもたちが既にストーリーを知っているような絵本もおすすめです。

1-2.さまざまなキャラクターが登場し、カラフルかつ単純でわかりやすいもの

多くの生き物が出てきたり、色がたくさん使われたりしている絵本は、動物や色の名前など、子どもに必要な語彙が豊富に入っています。また、簡単な英文が何度も繰り返されていると、「また同じ表現だ」と印象に残ることで、インプットによいと言われています。

1-3.歌や動作がついているもの

動作を付けながら読み聞かせると、そのフレーズや内容がより強く印象に残ります。手遊び歌がそのまま絵本になっているものもあり、動作をつけながら歌って聞かせられるので効果的です。英語の発音に自信がない人にとっては、歌を流しながら見せることもできるのでおすすめと言えます。

■読み聞かせは2〜7歳が最も効果的

心理学者のジャン・ピアジェが提唱した理論「ピアジェの発達段階」では、言語と象徴的思考の発達が著しいのは2〜7歳とされ、この時期に絵本の読み聞かせをするのが音韻認識能力の発達に最も効果的と言われています。但し、外国語の学習として読み聞かせをする場合は、小学校高学年くらいまで絵本を使ってもよいでしょう。

読み聞かせはリーディング能力の発達に大きな効果

口頭言語の刺激(読み聞かせや語りかけ)の頻度とリーディング能力の発達には、大きな関係があることがわかっています。アメリカの研究では、生まれてから5歳までに読み聞かせや語りかけなどを豊富に受けて育った子どものリーディング能力は、口頭言語の刺激がほとんどなかった子どもに比べ、12歳時点で約5.2年の差が現れるという結果が出ています。子どもが小さいときからたくさん話しかけ、読み聞かせをしてあげましょう。

2.読み聞かせにおすすめの英語絵本

1章で紹介したポイントを踏まえ、読み聞かせにおすすめの英語絵本の例を紹介します。

幼児が興味を示しそうな絵本の例

『Where’s My Teddy?』

著者:Jez Alborough/出版社:CANDLEWICK BOOKS

『Walking Through the Jungle』

著者:Julie Lacome/出版社: CANDLEWICK BOOKS

『Where’s My Teddy?』は、森でなくしてしまったクマのぬいぐるみを探しに行った男の子が、大きなクマに出会うストーリー。『Walking Through the Jungle』は、子どもがジャングルを探検しながら動物たちに出会うお話です。どちらも人間と動物が共存した世界観で、想像力が豊かな幼児期にぴったりの絵本です。

カラフルでわかりやすい絵本の例

『Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?』

著者:Bill Martin, Erick Carl/出版社:HENLY HOLT

『Polar Bear, Polar Bear, What Do You Hear?』

著者:Bill Martin, Erick Carl/出版社:HENLY HOLT

同じシリーズの絵本で、どちらもさまざまな動物が次々に登場します。単純でわかりやすい文章が繰り返し続き、子どもの耳にも残りやすい内容です。

手遊び歌を題材にした絵本の一例

『Eency Weency Spider』

著者:Margaret Wang, Claudia Rueda/出版社:PIGGY TOES PR

『I’m a Little Teapot』

著者:Annie Kubler/出版社:CHILDS PLAY

どちらもアメリカで有名な手遊び歌の絵本です。動作の付け方も動画サイトなどで紹介されているので、簡単に覚えられます。

英語絵本はどこで買える?

ここでご紹介した6冊をはじめとする各種の英語絵本は、大型書店などで手に入れることができます。店舗では手にとって内容を確認して購入することができますが、近隣にない場合は以下のようなオンラインストアで探すのもよいでしょう。こども英語教材オンラインストア Kids Mart

3.まとめ

河合先生のお話をもとに紹介した英語絵本の選び方や、読み聞かせのポイントをおさらいします。

読み聞かせに効果的な英語絵本の選び方はこの3つ
・子どもが興味を持ちそうなテーマのもの
・カラフルかつ単純でわかりやすいもの
・歌や動作がついているもの

絵本の読み聞かせは2〜7歳が最も効果的だが、外国語学習を目的とした場合は、それ以上の年齢でも絵本の活用による学習効果が期待できる

絵本の読み聞かせはリーディング能力の発達に大きな効果がある

このコラムの内容を参考に、お子さまにぴったりの英語絵本を探してみてください。もっとくわしく知りたいひとはこちら

話を聞いたひと

河合裕美(かわい・ひろみ)

神田外語大学児童英語教育研究センター(CTEC)副センター長、准教授。青山学院大学大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程修了。学術博士。専門は初等英語教育。特に子どもの英語音声習得や指導法の研究、聴覚障害児童の英語音声指導など。これまで都内や千葉県内の公立小学校で自ら外国語指導を行い実証・検証をしつつ、小学校教員研修等で音声指導法の普及に努めてきた。