縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

立川志の春の「落語で英語」第21回

「やぶ入いり」はペスト(ペスト菌きんによる感かん染せん症しょう。ペスト菌きんを持もつノミはネズミによって運はこばれる)が流りゅう行こうした明めい治じ時じ代だい後こう期きの古こ典てん落らく語ごです。この時じ代だい、庶しょ民みんの子こどもの多おおくは、小しょう学がっ校こうを4年ねんで修しゅう了りょうした10歳さいで大おおきな店みせなどに住すみ込こみで働はたらく「奉ほう公こう」に出でます。奉ほう公こう人にんが正しょう月がつと盆ぼんに休やすみを取とって実じっ家かに帰かえる「やぶ入いり」は、今いまも正しょう月がつや盆ぼんに帰き省せいする習しゅう慣かんとして残のこっています。(「Newsがわかる2023年6月号」より)

【英文】

Kumaくま, theダ fatherファーダー, isイズ lookingルッキン forwardフォワー toトゥ hisヒズ son’sサンズ firstファース homecomingホームカミン fromフロム hisヒズ master’sマスタース shopショップ, thatダッ heヒー couldn’tクドゥン sleep at allスリーパロー theダ nightナイッ beforeビフォー. Thinkingティンキン ofオブ whatワッ toトゥ eatイーッ andエン whereウェア toトゥ goゴー, heヒー isイズ justジャス like aライカ childチャイル beforeビフォー aア fieldフィール tripトゥリップ. Theダ sun risesサンライゼス, andエン heヒー isイズ eagerlyイーガリー waitingウェイリン forフォー hisヒズ sonサン toトゥ come backカンバック.
Howeverハウエヴァー, whenウェン hisヒズ sonサン arrivesアライヴス homeホーム, Kumaくま getsゲッツ nervousナーヴァス, andエン heヒー couldn’tクドゥン speak aスピーカ wordワード. Moreoverモアオーヴァー, heヒー isイズ not ableナッテイボー toトゥ evenイーヴン look at hisルッカティズ sonサン, sinceスィンス heヒー isイズ afraidアフレイ toトゥ cryクライ. Theダ parents areペアレンツァー bothボース happyハッピー aboutアバウ theirデア reunionリユニオン, butバッ whenウェン theyデイ look insideルッキンサイ theirデア child’sチャイオズ walletワーレッ, suspicionサスピション arisesアライゼス. They’reデア worriedウォリーッ thatダッ maybeメイビー heヒー hasハズ beenビン involved inインヴォウヴディン someサム wrongロング deedsディーズ. What is theワリズダ trueトゥルー storyストーリー?

【和訳】
 あした、奉ほう公こうに出でた息むす子こが(3年ねんぶりに)家いえに戻もどってくるということで、父ちち親おやの熊くまさんは、一ひと晩ばん中じゅう寝ねることができない。何なにを食たべよう、どこへ連つれていこう、頭あたまの中なかはまるで遠えん足そくの前ぜん日じつの子こどものようである。ようやく朝あさになって、息むす子この帰かえりを今いまか今いまかと待まちかまえている。

 ところがいざ帰かえってくると、熊くまさんは緊きん張ちょうのあまり一ひと言こともしゃべれなくなってしまう。それどころか涙なみだが出でそうだというので、姿すがたを見みることもできない。久ひさしぶりの再さい会かいに大おお喜よろこびの両りょう親しんだが、息むす子この財さい布ふの中なかを見みた時とき、疑うたがいが生うまれる。何なにか悪わるいことでもしたのではないか?と心しん配ぱいする両りょう親しん。果はたしてその真しん相そうは?

 「やぶ入いり」の噺はなしを英語えいごで表現ひょうげんすると、日常にちじょう会話かいわで使つかえるセンテンスがたくさんあります。特とくに大事だいじなものを見みていきましょう。

 奉ほう公こうに出でた子こどもたちには、年ねんに2ふつ日かしか休やすみがありませんでした。この休やすみを「やぶ入いり」と言いい、その日ひだけは実じっ家かに帰かえることを許ゆるされました。けれども、最さい初しょの2年ねん間かんは一いち日にちも休やすみをもらえないため、初はじめてのやぶ入いりまで3年ねんも待またなくてはなりませんでした。

 息むす子こが帰かえってくる前まえの晩ばん、父ちち親おやの熊くまさんは寝ね床どこに入はいったものの、興こう奮ふんして寝ねることができません。そこで「もう寝ねたのかよ?」と聞きくと、「寝ねてるよ」と返へん事じが返かえってきます。おかみさんも同おなじく寝ねられないんですね。

 帰かえってきた息むす子この成せい長ちょうした様よう子すを見みて緊きん張ちょうした熊くまさんが返かえした言こと葉ば。「温あたたかいお言こと葉ば感かん謝しゃいたします。本ほん日じつは粗そ末まつな我わが家やへお越こしくださり、まことにありがとうございます」。おかみさんに“Whoフー areアー youユー speakingスピーキン toトゥー?” (誰だれと話はなしてるんだい?)と言いわれてしまいます。

「男おとこは泣なかねえ。ただ目めから汗あせが出でてるだけだ」。熊くまさんが息むす子この姿すがたを見みることができずに畳たたみばかり見みつめているため、おかみさんに「お前まえさん泣ないてるのかい?」と聞きかれた時ときの答こたえ。この噺はなしの後こう半はんで、息むす子この亀かめちゃんも同おなじせりふを口くちにします。

 ペストがはやっていた頃ころ(1899~1926年ねん)、ネズミを捕つかまえて交こう番ばんに持もっていくと懸けん賞しょうの札ふだがもらえました。この札ふだには数かずが書かいてあり、宝たからくじのように年ねんに何なん回かいか「ネズミの懸けん賞しょう」というものがあって、特とく等とうだと15円えん当あたりました。子こどもにとってはかなり大たい金きんですから(熊くまさんにとっても)、こぞってネズミを捕つかまえては交こう番ばんに持もって行いっていたんだそうです。亀かめちゃんの財さい布ふの中なかに入はいっていた15円えんという大たい金きんの謎なぞ、実じつはこのネズミの懸けん賞しょうでした。

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