中学受験を検討していても、本気で踏み出すかどうか迷っている家庭は多いだろう。子どもを塾に通わせている保護者も変化の激しい入試にどう備えればいいか。コロナ禍もあって不安はつきない。百戦錬磨のプロに「イロハ」から聞いてみた。
「サンデー毎日増刊 2022年度版 私立中・高入試 志望校を決める!」より
Q やっぱり偏差値が高い学校が良い学校?
偏差値は入学するのに必要な学力の目安です。学校の格付けを表す数値ではありません。模試で子どもの偏差値が、志望校の偏差値を上回っていたとしても、必ず合格できるわけではありません。合格可能性が高いというだけです。逆に偏差値が低くても、偏差値の高い学校に逆転合格した例もあります。偏差値通りに合否が決まらないことは多々あります。
また、偏差値が低い学校でも、6年後に卒業する時に中学入試の偏差値から大幅に上がっているケースがあります。在学中に高い評価を受け、人気が上がったということです。偏差値が同じでも、大学合格実績が高い学校はどこか、医学部に強い学校はどこか、といったデータを活用してはどうでしょうか。
教えてくれたひと
安田賢治(やすだ けんじ)さん
兵庫県生まれ、灘中学校・高等学校卒。早稲田大卒業後、1983年、大
学通信入社。現在、常務取締役で出版編集とマスコミへの情報提供の責任者。
小学校入試から大学生の就職までの情報提供と記事を執筆、講演。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版社)、『笑うに笑えない大学の惨状』『教育費破産』(ともに祥伝社)がある
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