中学受験を検討していても、本気で踏み出すかどうか迷っている家庭は多いだろう。子どもを塾に通わせている保護者も変化の激しい入試にどう備えればいいか。コロナ禍もあって不安はつきない。百戦錬磨のプロに「イロハ」から聞いてみた。
「サンデー毎日増刊 2022年度版 私立中・高入試 志望校を決める!」より
Q なぜ中学受験ってするの?
中高一貫教育に魅力的な部分があるからです。普通の公立中学校の3年生は最終学年になると高校受験のため、ほぼ勉強漬けになります。
ところが、一貫校に進むと、中学3年で海外研修に参加したり、部活動に力を入れたりすることができます。先取り学習では、中学2年で中学生として学ぶ課程を終え、中学3年から高校のカリキュラムを学ぶ学校もあり、大学受験に大きなメリットになります。
このように6年間を有効に活用したカリキュラムが、受験をしてまで中高一貫校に進学する大きな理由です。
さらに、中学進学時にさまざまな学校選択ができるようになってきたこともあります。高校入学までには、どの学校を選ぼうとも少なくとも1回は入試を受けなければなりません。小学6年か中学3年の時です。
❶のコースを選ぶと、高校受験が待っています。中学受験をする場合は、❷〜❹の学校選択になります。❷は高校募集を行っている一貫校です。最も多くの一貫校が当てはまります。❸の私立完全中高一貫校は高校募集がなく、中学からしか入学できません。❹は新しい学校の種類で、6カ年一貫教育の学校です。中学校に当たる3年間を前期課程、高校に当たる3年間を後期課程と呼び、後期課程の募集は行っていません。つまり、前期課程からしか入学できないのです。中学受験をする場合は、この4タイプの中から、どの中学校を選ぶのかが求められます。
次回は11月11日に掲載します。
教えてくれたひと
安田賢治(やすだ けんじ)さん
兵庫県生まれ、灘中学校・高等学校卒。早稲田大卒業後、1983年、大
学通信入社。現在、常務取締役で出版編集とマスコミへの情報提供の責任者。
小学校入試から大学生の就職までの情報提供と記事を執筆、講演。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版社)、『笑うに笑えない大学の惨状』『教育費破産』(ともに祥伝社)がある
大学通信 公式HP https://univ-online.com/
紹介した本はコチラ
タイトル:
2022年度版
私立中・高入試志望校を決める!
増刊サンデー毎日 2021年 11/20号
出版社:毎日新聞出版
定価:740円
書店、毎日新聞販売店でお買い求めいただけます
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好評発売中のサンデー毎日増刊「私立中・高入試 志望校を決める!2022年度版」は、「中学入試偏差値帯別難関大合格実績」や「私立校の特待生・奨学金制度」、「難関大合格者占有率 10年で伸びた中高一貫校」など学校選びの参考になる数多くのデータを収録。