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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

スクールエコノミストWEB【普連土学園中学校編】

スクールエコノミストは、私立中高一貫校の【最先進教育】の紹介を目的とした「12歳の学習デザインガイド」。今回は普連土学園中学校を紹介します。

「1日午後算数入試」から高度な学力へ 思考力と記述力をUPして難関大を突破

<3つのポイント>

① 入学後も高い学力をキープする「1日午後算数入試」。

② 「学び合い」を大切にする女子校ならではの教育で実力を底上げ。

③ 理数教育で得た力を課外活動で応用し、世界レベルの活躍を遂げる生徒たち。

算数の実力をバランスよく見る入試 超難関校との併願パターンも

 国際連盟事務局次長も務めた新渡戸稲造が、キリスト教フレンド派に助言して創立された普連土学園。2019年度より導入した算数1科目による「1日午後算数入試」は、試験時間は50分間、出題数は50問。計算問題等の基礎基本や処理能力をはかる問題に加え、定理や知識を活用する力や柔軟性の求められる問題が出題されることが特徴だ。

 幅広い分野からさまざまなタイプの問題が出題されるとあって、算数の実力が如実に反映される。トップグループ校志望者が併願して受験するケースも多く、受験生の学力は非常にハイレベルだ。この入試を経た生徒は、入学後、学年が進んでも数学の成績で高いレベルを維持している。この試験に確かな手ごたえを感じ、数学科主任の片山聡一郎教諭は「『1日午後算数入試』の出題については毎年問題を見直し、ブラッシュアップしている。短いながらも読解力や状況把握力を問えるような問題を出題したい」と語る。

思考力と記述力をアップして数学を本質から理解する

 同校の数学科では、数学的な基礎力と思考力をはぐくむ授業を展開している。中1から高2ではクラスごとに2名の教員を配置してティーム・ティーチングや分割授業を行い、手厚い指導がなされている。

 問題を解くだけでなく、生徒同士でのペアワークの機会をつくり、互いに説明したり、教え合ったりすることで数学力の土台となる用語や定義、定理を確実にマスター。「本校では、『なぜ、そうなるのか』と考えてもらうことを重視しています。例えば定理にしても、ただなんとなく暗記してしまうのでなく、成り立ちを説明したうえで本質的な理解をしてもらうよう心がけています」と、片山教諭は語る。

 教科書の単元が終わるごとに思考力問題を実施。難易度の高い問いに挑戦する。解き方を覚え、それに当てはめるだけでは越えられない数学の壁がある。感覚で解くのではなく、自分で試行錯誤して、規則や法則を見つけながら答案を仕上げていくことは難関大学の入試問題にもつながっていく力だ。それゆえ、着実に思考を積み上げられるようにと途中式や考え方を記述してもらうことも同校の入試、ひいては入学後の数学教育のこだわりだ。