和田秀樹氏の「受験の壁」シリーズでは、「過去問の攻略」や「合格最低点を目指す」など、受験に有効なノウハウを紹介してきた。受験の体験そのものに、今後の人生や社会を生き抜くためのノウハウが詰まっていることを紹介したい。
(「サンデー毎日」23年5月7-14日号より)
ーー「要は、選択と集中ですよ。大蔵省のような役所で、上から与えられた仕事を全部やっていたら、身がもちません」
受験勉強で身につく 選択と集中の能力
以前、受験勉強はある種の資格試験なので、過去問などから、相手が必要とする能力を分析して、やる必要がある勉強だけして、そうでないものはなるべく手を抜くほうがいいというような話をした。
あるいは、満点を取らなくても合格できるのだから、自分の能力特性から、やれば伸びそうなものを徹底的に勉強し、伸びそうにないところはあきらめるという割り切りも必要だと私は信じている。