自民党派閥(国会議員のグループ)の政治資金パーティー裏金事件を受け、安倍派の世耕弘成前党参議院幹事長は派閥の会計や資金の取り扱いに関わったことを否定しました。(「Newsがわかる2024年5月号」より)
世耕さんは3月14日、政治資金パーティー裏金事件を受けた参議院の政治倫理審査会(政倫審)に出席。派閥の会計や資金の取り扱いに関わったことを否定した上で、パーティー券収入のキックバック(還流)について「関与したこともなければ、報告・相談も受けていない」と述べました。
還流が始まった時期については、「本当にわからない。少なくとも十数年前には始まっていたと思う」と説明。政治資金収支報告書の不記載も「一切知らなかった」と語りました。
この事件では衆議院でも2月29日と3月1日、18日にそれぞれ政倫審が開かれ、自民党総裁の岸田文雄首相と二階派幹部1人、安倍派幹部5人の計7人の議員が出席しました。しかし岸田首相からは裏金づくりの実態解明につながるような説明はありませんでした。また、二階派と安倍派の幹部は「派閥の会計については一切関わっていなかった」などと話し、いずれも事件に関わったことを否定しました。

参議院の政治倫理審査会を終え、記者団の取材に応じる自民党の世耕弘成前参議院幹事長(中央)=国会内で3月14日
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