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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

ウクライナでダム決壊 爆破か
集落浸水 住民ら1万7000人避難

ウクライナ南部のヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが6月6日に決壊し、大量の水が流れ出して近くの集落が浸水しました。国連安全保障理事会の緊急会合では、ウクライナとロシアの両方とも、相手が爆破したと非難し合いました。(「Newsがわかる2023年8月号」より)

 ウクライナ南部のヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが6月6日に決壊し、大量の水が流れ出して近くの集落が浸水しました。ダムの下流地域などに住む約1万7000人が避難しました。

 国連安全保障理事会の緊急会合では、ウクライナとロシアの両方とも、相手が爆破したと非難し合いました。ウクライナ側は、爆破の狙いを「ウクライナ軍が川の東側に攻め込むのを邪魔するためだ」と批判。ロシア側は「ウクライナ南部のクリミアの水源をウクライナが奪おうと爆破した」と主張しました。

 ヘルソン州の知事は、約600平方キロが水没していると明らかにしました。東京23区の面積と同じぐらいの広さです。海外メディアによると、ダムの決壊で取り残された住民が屋根の上などで救助を待ち、ウクライナ、ロシア双方による救出活動が行われました。ダムはドニエプル川の下流にあり、ザポロジエ原子力発電所に冷却水を送っていますが、原発への影響はないとされています。

 70万人が飲料水不足に  ダム決壊の影響はドニエプル川流域の農業、漁業、工業などに広がり、約70万人の住民が飲料水不足にさらされました。環境への被害も拡大しています。ウクライナ環境保護・天然資源省によると、ダムに貯蔵されていた油150トンや破壊された建物の残骸の一部がドニエプル川に流出しました。ロシア軍が設置していた地雷や爆発物も流されました。

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