内閣府の食品安全委員会専門調査会は、がんを発生させる性質が指摘されている有機フッ素化合物のPFOSとPFOAについて、農作物などの食品を通じて体内に取り込んだ場合の健康影響の調査を進めることを決めました。(「Newsがわかる2023年4月号」より)
内閣府の食品安全委員会専門調査会は1月26日の会合で、がんを発生させる性質が指摘されている有機フッ素化合物のPFOSとPFOAについて、農作物などの食品を通じて体内に取り込んだ場合の健康影響の調査を進めることを決めました。食品安全委で正式決定し、2023年度から始めます。
二つの物質は国内各地の河川などで検出されています。沖縄県のアメリカ軍基地周辺の川などでは、国の一時的な目標値(PFOSとPFOAの合計で1リットル当たり50ナノグラム)を上回る数値が検出されています。
環境省が2021年度に実施した調査では、13都府県の河川や地下水など81地点で、両物質の一時的な目標値を超えていました。東京都内では2022年、井戸水と住民の血液から高い濃度で検出されました。
沖縄県は環境省の調査対象に入っていませんが、2020年にアメリカ軍普天間飛行場から有機フッ素化合物を含む泡消火剤が流出する事故が起きています。
沖縄の住民の血液から有機フッ素化合物が全国平均を上回る濃度で検出されたと発表する市民団体=沖縄県那覇市で2022年10月15日
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