社会科なんでもランキング【月刊Newsがわかる10月号】

「台風」のナゾを解こう!

科学かがくコミュニケーターの本田隆行ほんだたかゆきさんと相棒あいぼうのボットンが、日常にちじょうのあちこちに潜ひそむ科学かがくを探さぐっていきます。今回こんかいは雲くもが集あつまってできる? それとも風かぜが集あつまってできる?「台風たいふう」をナゾ解とき!(「Newsがわかる2024年10月号」より)

 台たい風ふうって、なんで雨あめ風かぜが強つよいの?

台たい風ふうって、雲くものお化ばけみたいなもんでしょ?

でも、いつも見みるようなもくもくした雲くもが集あつまるだけでは、台たい風ふうにはならないよね

確たしかに。もしそうだったら、年ねん中じゅう台たい風ふうができちゃうなあ

台たい風ふうは、「熱ねっ帯たい低てい気き圧あつ」っていう低てい気き圧あつの一いっ種しゅなんだ

ねったいていきあつ? 低てい気き圧あつって、天てん気き予よ報ほうでよく聞きくやつだ

そうそう。よく聞きく低てい気き圧あつ(温おん帯たい低てい気き圧あつ)は暖あたたかい空くう気きと冷つめたい空くう気きがぶつかってできるんだけど、熱ねっ帯たい低てい気き圧あつはちょっと違ちがうんだよ

そうなの?

熱ねっ帯たい低てい気き圧あつは、暖あたたかい南みなみの海うみからどんどん空そらへとわきあがる水すい蒸じょう気きが生うみ出だした雷かみなり雲ぐもの集あつまりなんだ。それが成せい長ちょうして、強つよい風かぜを吹ふかせるものを台たい風ふうって呼よぶんだよ

だから台たい風ふうって、いつも南みなみの海うみの上うえでできるのか~!

その通とおり! そして生うまれた台たい風ふうは、風かぜに乗のってだんだん移い動どうしていくってわけ

 台たい風ふうが来きたら、どうすればいいの?

秋あきになるとよくこっちに向むかって台たい風ふうが来くるのは、風かぜの向むきのせいなんだね

そう。台たい風ふうがもたらす災さい害がいって、強つよい風かぜと雨あめだけじゃないんだよ

え! そうなの!! やだ!

例たとえば海うみ沿ぞいには高たか波なみがやってくるし、海かい面めんそのものの高たかさがいつもより高たかくなる「高たか潮しお」が起おこる可か能のう性せいもある

気圧が周辺より低い台風の中心付近では、大気が海面を押さえる力が弱まり、海面は吸い上げられるようにして通常の高さより上昇(1)。風によって海岸へと大量の海水が吹き寄せ(2)、波によって護岸付近でさらに競り上がり(3)、高潮の被害が出る

高たか潮しおと高たか波なみの合あわせ技わざもありそう~怖こわい!

大おお雨あめの時ときみたいに川かわ沿ぞいへ近ちかづかないだけでなく、海うみ沿ぞいにも近ちかづかないことが大だい事じだね

もちろん大おお雨あめにも気きをつけないと……ということは、急きゅうながけの近ちかくも危あぶないね!

ボットンさえてる! もしもの時とき、避ひ難なん所じょへ安あん全ぜんに避ひ難なんできるよう、通とおるコースや持もっていくものを前まえもって家か族ぞくと確かく認にんするのが大だい事じだね

はっ! あと風かぜもだ。ベランダや玄げん関かんに置おいてあるものが飛とばないよう、家いえの中なかに入いれたり固こ定ていしたりしないと!

トラックや倉そう庫こをなぎ倒たおすくらい強つよい風かぜを吹ふかせる台たい風ふうもあるんだ。台たい風ふうの予よ報ほうが年ねん々ねん正せい確かくになってきてるから、できるだけ早はやめに対たい策さくしておこうね

さあ、あとは何なにができるかな……ぼくは充じゅう電でんの準じゅん備びしとかないと……

ナビゲーター:本田隆行(ほんだ・たかゆき)
「科学とあなたをつなぐ人」。大学院時代の専攻は地球惑星科学。市役所と日本科学未来館の勤務を経て、プロの科学コミュニケーターとして活動中。

【本田隆行さんのX】
https://x.com/taka_honchan

イラスト:こばやし あさみ

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