平和の番人 国連の80年【月刊ニュースがわかる4月号】

核軍縮 核保有国の取り組み鈍く  「ニュース検定」がわかりやすく説明

 世界の核兵器は、ピーク時の冷戦末期の約7万発から約1万2500発まで大幅に減りました。しかし近年は、世界全体で核兵器を減らす取り組み(核軍縮)が進んでいると言えません。
 核軍縮に関する最大の枠組みが「核拡散防止条約(NPT)」です。世界の大半の国が参加し、参加国・地域に対しては「誠実な核軍縮交渉」が義務づけられています。ただ、核保有国(核兵器を持つ国)の取り組みは鈍いうえ、条約に参加していない核保有国もあります。

 NPTの下で核軍縮の取り組みが進まないことに危機感を持った非核保有国 (核兵器を持たない国)の主導で、2021年には「核兵器禁止条約」が発効しました。 核兵器は非人道的で違法だという認識が国際的に広まれば、核保有国へのプレッシャーになるという狙いがあります。しかし。この条約に核保有国はひとつも参加していません。

 2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻では、世界最大の核保有国であるロシアのプーチン大統領らが「核兵器を使う」との脅しとも取れると演説を行うなど、核兵器が実際に使用される恐れが高まりました。

 さらに ロシアは2023年、隣接する同盟国のベラルーシに核兵器を配備しました。これに対しては、非核保有国へ核を譲り渡すことを禁止しているNPTの趣旨に違反する、との指摘もあります。 

次回は2月14日に配信予定です。

  


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ニュース検定とは?

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 「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年3回実施しています。 
 1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応のニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など22のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。 

 4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶ方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。 

次回の検定はいつなの?

 「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。 

ニュース検定の問題に挑戦してみよう!

公式サイトで模擬問題や過去問題を公開しています。力試しをしてみましょう。

https://www.newskentei.jp/question.php