新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
警察・検察に逮捕されて身柄を拘束されたり、有罪判決を受けて刑務所に服役したりした人が、後に無罪になった場合、自由を奪われたことで生じた損害への賠償を国に求めることができる。日本国憲法40条や刑事補償法に基づく制度で、拘束などが適法だったか違法だったかは問わない。
最近では2020年、化学機械製造会社の社長ら3人が、生物兵器に転用可能な装置を不正輸出した容疑で逮捕、起訴され、翌2021年の初公判直前に起訴が取り消された事例で、社長らに補償が支払われた。うち1人は拘留中に胃がんと診断され、拘留停止後に死亡したため、遺族に支払われた。
これとは別に、刑事手続きに違法な点があった場合は、国家賠償法に基づく損害賠償請求訴訟を起こすことができる。被害者が捜査機関などの責任を追及する目的で提訴するケースが多いが、訴えが認められるハードルは高い。
先述の例では2023年、東京地裁が捜査の違法性を認め、社長らに1億円超の賠償を支払うよう 国と東京都に命じた(双方が控訴)。
(「2024年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より)
次回は10月11日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。
『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。
検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。
次回の検定はいつなの?
「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。
ニュース検定の問題に挑戦してみよう!
公式サイトで模擬問題や過去問題を公開しています。力試しをしてみましょう。