Q しみってどうしてできるの?日焼け止めは、しみ予防になる?(宮城県、小6)
紫外線が刺激し メラニンが増える
A 化粧品会社ファンケル総合研究所の渡部敬二郎さんに教えてもらいました。
皮膚はいくつもの層になっていて、表面から0・1~0・3ミリメートルほどのうすい部分を表皮といいます。表皮の一番下には色素形成細胞(メラノサイト)があります。メラノサイトはメラニンという黒い色素をつくる工場のような働きをします。太陽の光には、紫外線という肌に悪さをする光線が含まれています。日光を浴びると黒くなるのは、紫外線が肌の奥に届く前に吸収してくれるメラニンが、肌の中にたくさんできるからです。そのメラニンは、しみのもとにもなってしまいます。
表皮の細胞は下の方から押し上げられ、約1カ月であかとなってはがれ落ちます。これをターンオーバーといいます。夏にプールなどで日焼けしても1カ月ほどで元通りになるのは、ターンオーバーが正常に働いてメラニンがはがれ落ちるからです。
ところが、長時間強い紫外線を浴びてメラニンがたくさんできたり、ターンオーバーのリズムが狂ったりすると、メラニンが表皮にとどまりしみとなって目立つのです。お年寄りにしみが多いのは、長年紫外線を浴びてメラニンがたくさんできたうえに、年齢とともにターンオーバーがしにくくなるからです。
しみができないようにするには、できるだけ紫外線を浴びないようにします。日焼け止めをぬるのは、有効な方法です。ターンオーバーがきちんとできるよう、ビタミンを多く含む果物や野菜をたっぷりとり、よく寝てストレスのない生活を心がけることもおすすめします。子どもの皮膚は大人より薄いので、顔を洗うときに強い力でこすることも避けましょう。
メラニンは、少しずつ蓄積されます。小学生のうちから気をつけていると、高齢になってもしみのない肌でいられるでしょう。【毎日小学生新聞編集部】
(「疑問氷解 Vol.9(毎日小学生新聞)」より)