【ニュースがわかる2024年8月号】巻頭特集はテーマから探す! ミラクル自由研究

高専に行こう!福井高専編

 高等専門学校。タイトルにある「高専」の正式名称です。ロボコンなどでその名前を聞いたことがあるかもしません。
高専は高等学校と同じく、中学校を卒業したひとが入学することができ、入学後は5年一貫教育(商船学科は5年6カ月)。一般科目と専門科目をバランスよく配置した教育課程により、エンジニアに必要な豊かな教養と体系的な専門知識を身につけることができます。近年はこの高専のカリキュラムが海を越え「KOSEN」として東南アジアを中心に注目されています。
「高専に行こう!」では、実際に全国各地の高専の魅力や特徴などをレポートします。今回は福井高専を紹介!

 福井高専は昭和40(1965)年に3つの学科(機械工学科、電気工学科、工業化学科)で開校し、その後昭和45年に土木工学科が、昭和63年に電子情報工学科が増設されました。現在は機械工学科、電気電子工学科、電子情報工学科、物質工学科、環境都市工学科の5学科と平成10年に開設した専攻科2専攻で構成されています。

福井高専型スタートアップエコシステム

 卒業生に起業されている方が比較的多いこともあり、本校では令和2年度から校内学生を対象とした「ビジネスアイデアコンテスト」を開催しています。このコンテストをアイデア出しの集大成の場として位置付け、前段として、正課「プロジェクト演習」等でPBLを推進するとともに、課外活動を対象とした「ガリレオコンテスト」、小中学生を対象とした「ジュニアドクター育成塾」を実施しています。これらの取組や授業が連携することでスタートアップマインドを醸成することをねらいとしています。

VR技術を使ったスタートアップを検討している様子(福井高専提供)

小中学生に教えることで学ぶ「ジュニアドクター育成塾」

 「ジュニアドクター育成塾」は、科学技術イノベーションを牽引する傑出した人材の育成に向けて、高い意欲や突出した能力のある小中学生(小学校5年生から中学校3年生)を発掘し、さらに能力を伸長することを目的とした科学技術振興機構(JST)の事業の一つであり、福井高専はその実施機関の一つとなっています。本校の学生は指導教員とともにこの取組のファシリテーターとして受講生のアイデア出しをサポートします。本取組の受講生による成果が関連する全国大会等で入賞を果たすなどの機会も増えており、未来の科学者の活躍が活動を支援する本校学生の刺激にもなっています。

課外活動でアイデア具現化「ガリレオコンテスト」

 「ガリレオコンテスト」は、課外活動として学生自らがものづくりを企画し、学校側による資金面の支援をもとにその具現化を図るものです。徐々に取組の幅が拡がっており、昨今では複数年の計画も認められ、予算規模も拡大しています。このコンテストを通じてアイデアがブラッシュアップされ、全国規模のコンテストで上位入賞する事例も出てきました。

アイデアの実装にむけて「ビジネスアイデアコンテスト」

 「ビジネスアイデアコンテスト」は、学生自らがビジネスを念頭に置いて課題解決に取り組み、起業に関するマインドセットを身につけてもらうことを目指しています。このコンテストに応募されるアイデアの中には、ガリレオコンテストや授業等で練られたものも含みますが、コンテストの過程で先輩起業家等によるメンタリングを通じて更にブラッシュアップされます。最終案は「社会貢献性」「実現可能性」「独創性」の観点で厳正な審査が行われます。なお、令和5年度の同コンテストでは、グランプリ受賞者及び準グランプリ受賞者に対し、それぞれ海外及び国内の研究開発機関にて研修を受けることができる副賞が与えられました。このような学生の活動に資するため、令和5年度に起業家工房が整備されています。

起業家工房でのアイデア出しの様子(福井高専提供)

【福井高専へのアクセス】
所在地:福井県鯖江市下司町
公共交通機関:
ハピラインふくい鯖江駅より徒歩約25分、タクシー約7分
ハピラインふくい武生駅からタクシー約15分
福井鉄道西鯖江駅から徒歩約20分