戦後日本のクラシック界をけん引した世界的指揮者の小澤征爾さんが2月6日、心不全のため亡くなりました。88歳でした。(「Newsがわかる2024年4月号」より)
小澤さんは1958年、桐朋学園短期大学指揮科を卒業し、1960年にカラヤン指揮者コンクールで優勝。世界的指揮者に教えを受け、1961年にアメリカのニューヨーク・フィルハーモニックの副指揮者に就任して一躍脚光を浴びました。
トロント交響楽団、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督を務めた後、1973年にボストン交響楽団の音楽監督になり「世界のオザワ」として、アメリカやヨーロッパで絶大な人気を得ました。
日本では1992年に国際音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(現セイジ・オザワ松本フェスティバル)」を長野県松本市に創設。オペラに乗り出し、2002年にアジアから初めてウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任して世界の指揮界の頂点に上り詰めました。
日本とヨーロッパ、日本と中国、日本とアメリカなど世界の壁を次々になくしてきた小澤さんは「音楽によって心が一つになる」という信念を貫いた音楽家でした。
ボストン交響楽団でのラストコンサートを終え、花束を手にする小澤征爾さん=アメリカ・ボストンで2002年4月、共同
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