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【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

成長痛が起こるのはなぜ?【疑問氷解】

Q 成長痛は、なぜ起こるの?(神奈川県横浜市・中2)

原因は不明、見極め慎重に

 A 昼間は元気に走り回っていたのに、夜になると急に足が痛なる。でも、翌朝にはすっかり治っている――。こんな症状に心当たりはありませんか?

 これは、3~12歳くらいの子どもに表れる、俗に「成長痛」と呼ばれる痛みであることがほとんどです。成長痛について、自治医科大学小児整形外科教授の吉川一郎先生に聞きました。

 成長痛には、いくつかの特徴があります。夕方から夜にかけて起こる▽両足、特に太ももの前や膝の裏、かかとが痛くなる▽泣くほど痛くても、翌朝には治る▽2~3日おきなど、痛みがくり返す――。痛みの感じ方は人それぞれで、1年以上続く人もいれば、全く痛みが出ない人もいるそうです。

 なぜ成長痛が起こるのか、その原因ははっきりわかっていません。一説には、成長期に成長線(骨が伸びる細胞が集まる場所)の血流が良くなりすぎるからともいわれていますが、科学的な証明はありません。レントゲンを撮っても異常は見つからず、赤みやほてり、はれなども見られないのが成長痛です。痛みを和らげるために、湿布を貼ったり、温めたり、冷やしたりする必要は特にないといいます。

 とはいえ、眠れないほど痛くなることもあります。その時は、お父さんやお母さんに頼んで、痛みを感じる部分をさすってもらいましょう=下イラスト。安心して眠れる、一番のおまじないです。

 もし、朝になっても痛みが続いたり、歩くときに足を引きずったり、膝が曲がらないなど関節の動きが悪い時は、注意が必要です。足の痛みは、成長痛だけはありません。疲労骨折やリウマチ性の関節炎、まれに白血病などの病気であることもあります。病院に行って、きちんと検査をしてくださいね。【毎日小学生新聞編集部】

(「疑問氷解 Vol.8(毎日小学生新聞)」より)