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【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

「先勝」や「赤口」って何?【疑問氷解】

Q カレンダーに書いてある「先勝」や「赤口」の意味は?(神奈川県川崎市・中1)

日の吉凶を占う“六輝”

 A カレンダーは日付の欄に、「先勝(せんかち)」「友引(ともびき)」「先負(せんまけ)」などと書かれていることがあります。これらは“六輝”または“六曜”といい、日の吉凶を占うのに使われています。「縁起がいい/悪い」「日がいい/悪い」という表現を聞いたことがありませんか? “日の吉凶”とはこうした、縁起や日の善しあしを指します。

 六輝などについてくわしく書かれた「神宮館高島暦」を出版している神宮館の取締役、木村仁美さんによると、六輝は1800年くらい前、古代中国の三国時代に使われていた、時刻の吉凶占いがもとになっているそうです。これが室町時代ごろに日本に渡り、江戸時代末期ごろには日の吉凶を占うものになりました。日本特有のもので、今の中国には残っていません。

 日本では昔、月の満ち欠けの周期をもとに1か月を決める旧暦が使われていましたが、明治時代に入ってすぐの1873年、地球が太陽の周りを1周する時間を1年とした太陽暦に変更されました。政府はこのとき、「非科学的だ」として、六輝のような吉凶占いをカレンダーに載せることを禁止。人びとはそれに反発し、六輝が大流行したそうです。

 六輝は、旧暦に沿って決まります。「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順ですが、旧暦の元日と7月1日は「先勝」、2月1日と8月1日は「友引」など、いくつか決まりごとがあるので、現在のカレンダーで見ると、ときどき順番が飛んでいるように見えます。【毎日小学生新聞編集部・大井明子】

            (「疑問氷解 Vol.10(毎日小学生新聞)」より)