本誌巻頭特集では、2023年の重大ニュースについて振り返りましたね。ここでは第1位だった「新型コロナウイルスが5類に」をテーマに、地球温暖化と感染症の関係などについて、ミーナ先生と一緒に考えてみましょう。
今年は夏がものすご~く暑かったよね。毎日、まるで熱帯みたいだった。マスクしてたら熱中症になりそうだったから、5類になったのはよかったと思うな
Bさん:そんなに暑かったっけ? 僕、もう夏のことはあんまり覚えていないかも。いつも、「これから」のことで頭がいっぱいだからかな
Aさん:君、忘れっぽいだけじゃん!! 夏休みにみんなで花火大会を見に行った時、「こんなに暑かったら、感染症もまた増えちゃうのかな」って心配してたよね
ミーナ先生:5月に新型コロナウイルスが5類になってからは、マスクをするかなどは個人で判断できるようになったよね。みんなを見ていると、柔軟に対応できているみたいだね。地球温暖化と感染症についても考えていたなんてすごいと思う。例えば、蚊が運ぶウイルスについて考えてみようか。もし、ある特定の地域にいた蚊が、温暖化の影響で北上したらどんなことが起こると思う?
Cさん:蚊が広がった場所で感染症が増えちゃう? そうか、暑くなったからだけではなく、気候が変わって生き物の生息域が変化するから感染症のリスクも高まるんだね
Bさん:なるほどね。インフルエンザは温暖化と関係があるの? 今年、うちのクラスでは9月ぐらいからインフルエンザにかかる子が多かったよ。いつもは冬がピークなのにね
Aさん:う~ん、5類になるまでは新型コロナウイルスへの対策のおかげで予防できていたけど、しばらく流行がなかったインフルエンザの免疫が下がった人が増えたのかもね
ミーナ先生からのひとこと:さすが! 新型コロナウイルスもインフルエンザも人や物の移動で広がっていく。その時、免疫力、つまり体の防御システムがうまく働けば感染が防げるかもしれないよね。新型コロナウイルスは5類になったけれど、なくなったわけではない。だから、手洗い・うがいは欠かさず、時と場合に応じてマスクも使っていこうね。具合が悪い時は無理せず、お休みすることも忘れないでね。
取材協力:日能研 イラスト:しばざきとしえ