Q 「周波数」って何ですか。(東京都練馬区、小2)
音・光・電波 どんな波かを示す
A 音も光も電波も遠くまで届くのは、図にあるような「波」だからです。どんな波かを説明するときに「周波数」を使います。
電波は、目で見ることも、触ることもできませんが、絵や音といった情報を運びます。テレビで映像を見たり、携帯電話で話をしたりできるのも、電波のはたらきによります。実は、光と電波は同じ「電磁波」の仲間です。電磁波は、電気によって生じる「電界」の変化と磁気によって生じる「磁界」の変化が、次々と起こることで生まれる波です。
では、光と電波は何が違うのでしょうか。ここで周波数が登場します。
先に周波数の数え方を説明します。波の一番高いところから、一度沈んで、もう一度高いところまで戻ってくると「1周期」です。1秒間にいくつ(何周期分)の波が繰り返されるのかを示したのが「周波数」です。単位は「ヘルツ(Hz)」です。たとえば、1秒間に波10個が繰り返されるなら、それは10ヘルツです。
赤外線、可視光線、紫外線といった光は、周波数が3テラヘルツ~3000テラヘルツの電磁波です(テラは1兆)。電波は光よりも周波数が低く、3テラヘルツ以下の周波数の電磁波です。ちなみに光よりも周波数が高い電磁波には、レントゲン撮影に使うエックス線や治療に使うガンマ線があります。
高ければ高い音 低ければ低い音
では、周波数が高い波、低い波にはどんな特徴があるのでしょうか。音の場合、周波数が高い波は高い音として聞こえます。周波数が低い波は低い音として聞こえます。
電波の場合は、周波数が高いと、ある特定の方向にたくさんの情報を運べる、という特徴があります。一方、周波数が低いと、運べる情報は少ないのですが、広く行き渡ります。そのため、周波数ごとの特徴を生かせる分野に、電波を割り当てる必要があり、これは国の役所の総務省の仕事です。
車の自動運転にも電波は必要です。どの周波数の電波をどの分野に割り当てるかは、経済を元気にする上で重要なので、ニュースでも周波数という言葉がよく登場するのです。(「疑問氷解Vol.6(毎日小学生新聞)」より)