中国共産党ができてから、21年7月で100周年を迎えました。中国では共産党が国家より上の立場となり、政治を動かすしくみになっています。また、約40年の間に近代化され、経済発展をしましたが、国民の人権を侵害している面も報じられています。
今年の夏休みの研究テーマとして、人口世界一の中国の歴史とデータをみながら、まとめてみましょう。(「Newsがわかる 総集編 2022年版」より)
本記事は「ニュースがわかるオンライン」2022年2月27日公開した記事を再編集したものです。
◇人口14億人 世界第2位の経済大国
中国の人口は約14憶5000万人で世界最多、面積は日本の約25倍です。1980年代から本格的に工業化が進み、世界の家電やパソコン、携帯電話の大半を精算するようになり、「世界の工場」と呼ばれるようになりました。
2010年には国の経済の大きさを占めす国内総生産(GDP)で日本を抜き、アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国になりました。
しかし、豊かになったのは上海など沿岸部を中心とした一部の大都市に過ぎず、人口が多い分、国民の生活水準を示す1人当たりのGDPはまだ発展途上国のレベルです。次のグラフが都市部と農村部の収入格差を表した図です。
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◇一党独裁 国家を指導
中国では、共産党が国家を指導します。他にも政党はありますが、共産党が権力を握っています。共産党のトップは「総書記」ですが、党の本当の最高指導者は、軍を率いる「党中央軍事委員会主席」といわれています。
国家主席は国の代表者です。毎年3月に開かれる全国人民代表大会(全人代)は国会に当たり、立法権を持つ最高国家権力機関です。行政機関の国務院のトップが総理(首相)です。
現在は習近平氏が総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席を兼任し、中国の最高指導者です。日本と違い立法、行政、司法が独立している三権分立は否定されています。
◇「一人っ子政策」と進む少子高齢化
中国は多民族国家です。全人口の92%が漢族、残り8%パーセントは55の少数民族からなり、少数民族だけで1億人以上にのぼります。
人口を抑制するため、夫婦の子供を一人に制限する「一人っ子政策」が1979年に始まりました。
2016年に廃止しされ、2人子どもを持てるようになりましたが、既に少子高齢化が進んでおり、2021年5月には子どもの数を3人まで認めました。都市と農村の収入の格差が大きく、長年差が埋まらない問題もあります。
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Newsがわかる 総集編 2022年版
出版社:毎日新聞出版 定価:1,000円