どうしたら力士になれるの?【大相撲中継キッズ】

大相撲の力士になるには?

 国技と言われ、日本の伝統文化でもある相撲。1500年以上前から続く相撲の魅力や素朴な疑問を、「大相撲中継」の編集長である北出幸一さんが答えてくれる「教えて編集長!」。今回のキーワードは「力士になるには」です。

Q 編集長、力士になるには、どうすればいいの?

A まず新弟子検査に合格しなければいけないんだよ。日本相撲協会の規則では、義務教育を終えた23歳未満の男子で、親の承諾書や本人の意思確認書などの書類を提出し、健康診断や検査に合格した者が採用されるとあるんだよ。いまの検査の基準は身長167センチ以上、体重67キロ以上となっているんだ。中学を卒業する者が多く受ける春場所の新弟子検査は、中学卒業見込みの者に限って身長165センチ以上、体重65キロ以上と少し基準が下げられているよ。それでも基準ぎりぎりで検査当日に水をたくさん飲んで体重を増やしたという話は昔からあるんだよ。

Q 大相撲人気で、新弟子検査の合格者は増えているの?

A 10年以上も横ばいなんだよ。ことし春場所の新弟子検査合格者は40人。春場所は就職場所とも言われて1年でいちばん新弟子が多いんだよ。それでも以前に比べて新弟子の数は減っているんだ。いちばん合格者が多かった年は、年6場所制になった昭和33年以降で見ると、38年の250人で、大鵬、柏戸の両横綱が優勝を争っていた年なんだ。平成18年からは合格者が100人以下に減って横ばいで、30年は73人、29年は91人、28年は88人と、少しだけ増えたり、減ったりしているんだ。

Q 検査に合格したら、その後はどうするの?

A 合格した新弟子は本場所の土俵で、いちばん下の階級の序ノ口の取組より前に、新弟子同士で相撲を取るんだよ。これを前相撲と言うんだ。春場所なら2勝、それ以外の本場所なら3勝すると前相撲から抜けるんだ。そして親方や兄弟子の化粧まわしをつけて、本場所の土俵で出世披露されるよ。春場所は新弟子の数が多いので、1番出世と2番出世の2回に分けて披露されるんだ。次の場所から晴れて番付に名前が載るよ。前相撲を取った力士はみんな序ノ口からスタートするんだ。序ノ口は番付の四股名の文字が小さいから「虫眼鏡」という呼び名もあるんだよ。

Q アマチュアで実績のある人もみんな前相撲を取るの?

A アマチュア4大大会のどれかで優勝して1年以上の者(アマチュア横綱、学生横綱、実業団横綱、国体横綱)は「幕下15枚目格」でスタートするんだよ。前相撲は取らず、いきなり幕下の土俵で相撲を取るんだ。アマチュア横綱ともう1つタイトルを持っていると「幕下10枚目格」になるんだ。東洋大学出身の御嶽海と日本大学出身の遠藤はタイトル2つで「幕下10枚目格」で初土俵を踏んだんだよ。これ以外にも4大大会で準々決勝(ベストエイト)に進出した者は「3段目100枚目(最下位)格」でスタートするという優遇措置もあるんだよ。

Q 編集長、序ノ口になってからはどうやって番付を上げていくの?

A 番付は相撲に勝って勝ち越すと上がるんだ。序ノ口、序二段、三段目、幕下の力士は本場所で相撲を七番取るから4勝以上で勝ち越しだよ。勝ち越しを重ねて幕下上位まで上がると、いよいよ関取の座が見えてくるよ。関取は十両と幕内合わせて70人と定員があるんだ。身分、待遇が全く違い、給料ももらえる関取になると本場所の15日間休みなく相撲を取ることになるよ。十両に初めて昇進したときがいちばんうれしかったと関取がよく口にしているね。春場所の新弟子検査合格者40人のうち何人が関取まで出世できるかな。

 大相撲中継(毎日新聞出版)は、2カ月に一度の本場所前に発行されている雑誌で、夏場所号が好評発売中。定価は1,100円。「教えて編集長!」はもちろん、魅力的な企画が盛りだくさんです。ぜひ手に取ってみてください。

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