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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

飛べる鳥、飛べない鳥 なにが違う?

世界には約1万種の鳥類が生息しています。ほとんどの鳥は飛べますが、飛べない鳥も60種ほどいると言われています。翼(つばさ)を持つ同じ鳥の仲間なのに、飛べる鳥と飛べない鳥がいるのはなぜでしょう?

そのヒミツは「進化」にあります。

 姿かたちを見ると、「飛べる鳥」体の大きさに比べて翼が大きく、羽ばたくために胸の筋肉が発達しています。それは、自分をおそう敵から逃げたり子孫を残すために飛ぶ能力が必要で、とても長い時間をかけて進化した結果です。

◆「飛べない鳥」が生まれた理由は?

 飛べない鳥が生まれたのは、周りに敵がいない島などに生息するようになり、生きていく上で飛ぶ必要がなくなった、などの理由があります。もともといた場所が地殻変動や海面の上昇によって大陸から切り離され、長い年月をかけて独自に進化していったのです。特に、外からほかの生き物の出入りが少ない島には飛べない鳥が多く、日本にも、世界中で沖縄にしかいない固有種のヤンバルクイナがいます。

◆「飛べない鳥」の代表格は?

 飛べない鳥の代表的なものとして、ダチョウ、エミュー、キーウィ、ペンギンなどが知られています。飛ぶ能力はなくなっても、早く走ったり水中にもぐるなど、それぞれの環境で生きていくために、より有利な能力を発達させた鳥もいます。飛べる鳥も飛べない鳥も、生き残るための進化によって生まれてきたのです。

※写真は茂みから車道に出てきたヤンバルクイナ=沖縄県国頭村で2021年7月30日(編集部)