「週刊エコノミスト」で幅広いジャンルの本を紹介している「話題の本」コーナー。その中から、親子でも楽しめる、より深く知ることでタメになる本を厳選してご紹介します。
地球温暖化など環境問題を解決するために必要とされている新たな倫理「環境倫理」。専門家がその内容を解説した。
エコな暮らしをすればいいのか?なぜ生物の絶滅を防ぐ必要があるのか?など、本質的な疑問への答えを考えるヒントを提示。
例えば住宅を解体すれば一生分のごみを出すことになるため、長時間使える「百年住宅」の取り組みが評価されるべきだといった意見も紹介する。環境問題を身近に考えられる貴重な入門書だ。
(「週刊エコノミスト」22年2月8日号『話題の本』より)
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はじめて学ぶ環境倫理
未来のために「しくみ」を問う
著者:吉永明弘 出版社:筑摩書房 定価:902円
本書の目次
第1章 エコな暮らしをすれば環境問題は解決するのか
第2章 まだ生まれていない人たちの幸せを考える必要があるのか
第3章 地球温暖化はなぜ止められないのか
第4章 生物種の絶滅を防がなければならない理由は何か
第5章 つくられた自然は偽物か
第6章 都市生活は地球環境にとって悪いのか
第7章 なぜ古い建物を残さなければならないのか
第8章 環境を守るために何ができるのか
著者プロフィール
吉永明弘(よしなが・あきひろ)
1976年生まれ。2006年千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。現在、法政大学人間環境学部教授。専門は環境倫理学。著書『都市の環境倫理』(勁草書房、2014年)、『ブックガイド 環境倫理』(勁草書房、2017年)、編著に『未来の環境倫理学』(勁草書房、2018年)、『環境倫理学(3STEPシリーズ)』(昭和堂、2020年)(本書プロフィールより)