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子どもの話が聞き取りづらい[滑舌が悪い・早口]

子どもの滑舌が悪い場合、どうしたら治るのでしょうか。原因は様々ですが、滑舌が悪いと話が聞き取りづらいのはもちろん、友達からからかわれて傷ついたり、本人が過剰に気にしすぎて自分の殻に閉じこもってしまうこともあります。
 そこで、話し方に関する幅広い知識や技能が身に付くと定評があり、10代の学生からビジネスマン、さらにアナウンサーやリポーター、司会業といった「喋りのプロ」と呼ばれる方も合格を目指す「日本話し方検定」の協会公式テキストである『 話力1日10分 集中講義』(毎日新聞出版)から、滑舌の主な原因と対策についてご紹介します。

 話や言葉が聞き取りにくいか、聞き取りやすいかは、滑舌が関係しています。いまでこそ、お笑いの、ツッコミなどでも使われていますので「滑舌」という言葉は、一般的になりました。

 滑舌とは、発音や発声の良し悪しを表す言葉です。滑舌が悪いと、印象や説得力も損なうばかりでなく、相手に話が伝わらず、誤解や聞き違いが生じます。滑舌が良いと、印象や説得力も増し、相手に話が伝わるのです。

 滑舌は簡単なトレーニングで改善できます。滑舌が悪い人の原因は、主に4つあります。

①舌の筋力が弱い。
②口の動きが小さい(口の中が狭い)。
③早口。
舌小帯短縮症ぜっしょうたいたんしゅくしょうなどがあげられます。

 では、ここからは、この4つの滑舌改善ポイントをお伝えいたします。

①舌の筋力が弱い

 舌の筋力が弱いことの対応として、舌の筋肉を鍛える手段はいくつかあります。そのひとつが「文章の音読」なのです。しかしながら、一朝一夕で滑舌が改善されるわけではないので、他の練習方法(舌筋トレーニング等)も実践しながら文章を音読することが有効です。

②口の動きが小さい(口の中が狭い)

 口の動きが小さい(口の中が狭い)ことの対応として、「口の開け方」をお伝えします。あくびをするときのように、鼻の穴も大きく、鼻息が流れ、口の中が広く開いていることが大切です。
 日本語の母音は5つですが、母音によって口の中の形を変えると、喉に負担がかかりやすい状態をつくっているのです。

 つまり、口の中を広く開けて、口の中に大きな空間をつくるイメージの「お」の母音の口の形をしっかりと意識することで、より相手に聞き取りやすく、響きのある届く声になります。

③早口

 早口の対応として、自分の話している言葉を録音して聞くことが有効です。
録音した言葉を聞くことにより、自分の話すときのスピードが良くわかり、落とし込みができることにより、意識が付くので、より早く改善されます。

④舌小帯短縮症などがあげられます

 舌小帯短縮症の対応として、専門的分野になりますので、「然るべき専門機関への相談が望ましい」といえます。

 このように、原因がどこにあるかを明確にして対応すると、より滑舌改善に近づきます。まずはどこに原因があるか、を確認してみましょう。


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教えてくれた人

渡邉 由規(わたなべ・ゆき)

一般社団法人日本話し方協会理事長。「渡邉由規 話し方教室」代表講師。
地元の大学を卒業後、大手企業の秘書として働き、その後子育てと並行しながら約20年間テレビ・ラジオのリポーター、MC など経験をもとに、社会で活躍するビジネススキル(話す力、伝える力、聞く力、質問する力、自己表現力)のカリキュラムを開発。
 これまで小学校受験を目指す未就学の子供たちから企業の社長など、国内外の企業研修、人材育成など約3万人以上を指導。個々の能力に合わせた育成指導は定評がある。著書『脱!あがり症 〜あがり症受講生1000人を救った“わたゆき式話し型”を身につけよう〜 』(同文舘出版)『話力集中講義1日10分』(毎日新聞出版)。

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「わかる」でなく「できる」になる
話力1日10分 集中講義

著者:日本話し方協会 出版社:毎日新聞出版 定価:1,540円

本書の目次

第1章 あなたの個性を際立たせる演出は「声」にある
第2章 今すぐ習得すべきコミュニケーション術
第3章 一目置かれる人になる際立つ話力
第4章 自己表現力は、あなたの人生を豊かにする
第5章 伝え方の極意
第6章 とっておきの声は、最強のスキル
第7章 論理的な思考ができるスピーチライティング
第8章 究極の技で、話力の専門家へ


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