イギリス下院(定数650議席)の総選挙が7月4日開票され、キア・スターマー党首が率いる最大野党の中道左派・労働党が過半数を大きく上回り、大勝しました。(「Newsがわかる2024年9月号」より)
スターマーさんはチャールズ国王の任命を受け、5日に新首相に就任。労働党による政権運営は14年ぶりとなります。一方、リシ・スナク前首相が率いる与党の中道右派・保守党は大敗しました。
前回の2019年に実施された総選挙では欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を掲げるジョンソン元首相の保守党が大勝しました。ですがその後、ジョンソンさんは新型コロナウイルスが流行している中、パーティーに参加して問題視され、辞任。後任のトラスさんも急激な減税案などで混乱を招き、辞任しました。
今回の選挙では、生活費の高騰対策や不法移民への対応、医療の充実などが争点になりましたが、選挙前から保守党離れは深刻化しており、挽回できませんでした。
スターマー氏は「ビジネス、国防重視」など、中道寄りに党をシフトさせ、広範な支持獲得に成功しました。
ダウニング街10番地のイギリス首相官邸に入るキア・スターマー新首相と妻ビクトリアさん=ロンドンで7月5日、ZUMA Press/共同通信イメージズ
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