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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

東京電力元会長ら2審も無罪判決
福島第1原発事故 強制起訴 

東京電力福島第1原発事故を巡り、東京電力の勝俣恒久元会長(82)ら旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判が行われました。東京高等裁判所は1審に続き、3人に無罪を言い渡しました。(「Newsがわかる2023年3月号」より)

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(82)ら東電旧経営陣3人の控訴審判決で東京高等裁判所は1月18日、全員を無罪とした1審・東京地方裁判所判決を支持し、検察官役の指定弁護士側の控訴※を棄却しました。

※1審の判決を不服として上級裁判所に新しい判決を求める手続き

 裁判長は1審同様に原発が浸水する巨大津波の予見可能性を否定し、3人に刑事責任を問うような過失はなかったと結論付けました。

 3人は2008年に最大15.7メートルの想定津波を把握しながら、原発を一時停止するなどの適切な対策を取らず、2011年3月11日の東日本大震災で発生した津波で原発事故を招き、福島県大熊町の病院から避難した入院患者ら44人を死亡させたなどとして強制起訴されました。

 指定弁護士は1審で3人にいずれも業務上過失致死傷罪の禁錮刑の上限となる5年を求刑していました。裁判では、海抜10メートルの原発敷地を超える津波を予見できたか(予見可能性)、津波対策を取っていれば事故を防ぐことができたか(結果回避可能性)の2点が争われました。

上記画像をクリックすると「Newsがわかる2023年3月号」にジャンプします。
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