縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

今が旬! 「国産レモン」楽しんで【ニュース知りたいんジャー】

爽《さわ》やかな香《かお》りに、酸《す》っぱさが特徴《とくちょう》のレモン。搾《しぼ》って飲《の》み物《もの》に入《い》れたり、皮《かわ》を削《けず》って果汁《かじゅう》と砂糖《さとう》で煮込《にこ》んだりと、いろいろな方法《ほうほう》で楽《たの》しめる食材《しょくざい》です。一《いち》年《ねん》中《じゅう》、手《て》に入《い》れることができますが、日本国内《にほんこくない》で栽培《さいばい》されるレモンは、寒《さむ》い冬《ふゆ》の今《いま》が旬《しゅん》(おいしい時期《じき》)です。国産《こくさん》レモンについて、知《し》りたいんジャーと調《しら》べてみました。

 野菜《やさい》、それとも果物《くだもの》?

 みなさんの家《いえ》では、どんなふうにレモンを使《つか》いますか? ミカンのように果実《かじつ》をそのまま食《た》べることもあれば、実《み》を搾《しぼ》ってドレッシングに入《い》れたり、焼《や》いた肉《にく》にかけたりと、使《つか》い方《かた》はいろいろです。

 ところでレモンは野菜《やさい》でしょうか? 果物《くだもの》でしょうか? レモンは店《みせ》でどこに陳列《ちんれつ》されているのかを確認《かくにん》しようと、十《じゅう》数《すう》軒《けん》、スーパーや八百屋《やおや》を見《み》て周《まわ》りました。ミカンなどと一緒《いっしょ》に果物《くだもの》のコーナーに並《なら》んでいたり、トマトなどの野菜《やさい》のコーナーにあったりと、半々《はんはん》でした。
 農林水産省《のうりんすいさんしょう》は生産量《せいさんりょう》などの統計《とうけい》を取《と》るために、野菜《やさい》と果物《くだもの》(果樹《かじゅ》)を分《わ》けています。育《そだ》つ場所《ばしょ》と育《そだ》つ期間《きかん》で分《わ》けていて、だいたい2年《ねん》以上《いじょう》育《そだ》つ草《くさ》や木《き》の植物《しょくぶつ》で、毎《まい》年《とし》のように実《み》が取《と》れて食《た》べられるものを「果樹《かじゅ》」と分類《ぶんるい》します。一方《いっぽう》、野菜《やさい》は畑《はたけ》などで1年《ねん》以内《いない》に育《そだ》ち、短《みじか》い期間《きかん》で収穫《しゅうかく》できる植物《しょくぶつ》が多《おお》いです。生産《せいさん》状況《じょうきょう》などをまとめる統計《とうけい》では、レモンは「果物《くだもの》」に分類《ぶんるい》されています。

黄色がみずみずしい熟したレモン

 どうやって広《ひろ》まったの?

 「NHK 趣味《しゅみ》の園芸《えんげい》 12か月げつ栽培《さいばい》ナビ レモン」を執筆《しっぴつ》した千葉大学《ちばだいがく》の三輪《みわ》正幸《まさゆき》助教《じょきょう》(果樹《かじゅ》園芸学《えんげいがく》)に聞《き》きました。レモンの原産地《げんさんち》はインドのヒマラヤ山脈《さんみゃく》のふもとといわれています。三輪《みわ》さんは「いろいろな説《せつ》がありますが、10世紀《せいき》ごろには東《ひがし》は中国《ちゅうごく》、西《にし》は中東諸国《ちゅうとうしょこく》に伝《つた》わり、12世紀《せいき》ごろには地中海《ちちゅうかい》などで栽培《さいばい》されたようです」と説明《せつめい》します。国内《こくない》では、明治時代《めいじじだい》には広島県《ひろしまけん》などで、苗木《なえぎ》を導入《どうにゅう》するなど本格《ほんかく》的《てき》な栽培《さいばい》が始《はじ》まりました。
 その後《ご》、レモンは1964年《ねん》に輸入《ゆにゅう》が自由《じゆう》化《か》され、日本《にっぽん》の農家《のうか》は打撃《だげき》を受《う》けました。ただ、時間《じかん》をかけて運《はこ》ばれる輸入《ゆにゅう》レモンは、かびが生《は》えないよう、防《ぼう》かび剤《ざい》を使《つか》って品質《ひんしつ》を維持《いじ》している場合《ばあい》が多《おお》いです。

 レモンには、免疫《めんえき》を強《つよ》める働《はたら》きなどがあるビタミンCや、疲労回復《ひろうかいふく》などに役立《やくだ》つクエン酸《さん》が多《おお》く含《ふく》まれます。健康志向《けんこうしこう》の高《たか》まりや、地域《ちいき》で育《そだ》てられたものを使《つか》う「地産地消《ちさんちしょう》」などから、国産《こくさん》レモンが見直《みなお》されています。

 食材《しょくざい》としても定着《ていちゃく》

 三輪《みわ》さんは、国内《こくない》でのレモン消費《しょうひ》については、「二《ふた》つのブームがある」といいます。最初《さいしょ》は、1980年《ねん》代《だい》から2000年《ねん》ぐらいまでにかけてです。唐揚《からあ》げにレモンを添《そ》えたり、メーカーがレモン味《あじ》のアルコール飲料《いんりょう》に力《ちから》を入《い》れたりしました。
 さらに2000年《ねん》代《だい》後半《こうはん》以降《いこう》の第《だい》2次《じ》ブームは、調味料《ちょうみりょう》や菓子《かし》、清涼《せいりょう》飲料《いんりょう》など、いろいろな企業《きぎょう》が「レモン味《あじ》」を手《て》がけて、多様《たよう》化《か》していきます。お菓子《かし》一《ひと》つとっても、ケーキやグミ、チョコレートなどといろいろです。レモンだけのレシピ本《ぼん》も複数《ふくすう》出版《しゅっぱん》され、三輪《みわ》さんは「主役《しゅやく》を張《は》れる食材《しょくざい》として定着《ていちゃく》して、市民権《しみんけん》を得《え》たようです」といいます。
 「レモンは実《じつ》は、鉢植《はちう》えでも育《そだ》てられます」とも教《おし》えてくれました。寒《さむ》さに弱《よわ》いので、霜《しも》が降《お》りそうな時《とき》や気温《きおん》が0度《ど》を下回《したまわ》りそうな時《とき》には、部屋《へや》に取《と》り込《こ》む必要《ひつよう》があるそうです。「色《いろ》が変《か》わっていく様子《ようす》なども、ぜひ観察《かんさつ》してみてください」と話《はな》しました。

 レモン農家《のうか》の人《ひと》に聞《き》きました

 静岡県伊東市《しずおかけんいとうし》の三枝《さえぐさ》和義《かずよし》さん(60)は、2代目《だいめ》のレモン農家《のうか》です。40年《ねん》以上《いじょう》前《まえ》から、ミカンを栽培《さいばい》していた山《やま》の斜面《しゃめん》などを使《つか》って、枝《えだ》のとげが少《すく》なめの「ユーレカ」という品種《ひんしゅ》などを育《そだ》て、毎《まい》年《とし》収穫《しゅうかく》して、地元《じもと》のレストランなどに卸《おろ》しています。土《つち》作《づく》りを大切《たいせつ》にし、年《ねん》に5回《かい》、機械《きかい》で草《くさ》を刈《か》り取《と》っています。
 5月《がつ》の連休明《れんきゅうあ》けごろに白《しろ》い花《はな》が咲《さ》き、しばらくすると小《ちい》さな実《み》が付《つ》きます。大《おお》きくなった秋《あき》の緑色《みどりいろ》の実《み》は「グリーンレモン」として出荷《しゅっか》します。12月《がつ》を過《す》ぎると、熟《じゅく》したレモンを収穫《しゅうかく》します。手《て》のひらで包《つつ》めるくらいの大《おお》きさのものを、ハサミで一《ひと》つ一《ひと》つ切《き》り取《と》ります。「大《おお》きな実《み》や、皮《かわ》肌《はだ》がきれいな実《み》ができるとうれしい」と話《はな》します。
 息子《むすこ》の巧《たくみ》さん(29)は4年《ねん》ほど前《まえ》から、収穫《しゅうかく》したレモンでレモネードを作《つく》り、週末《しゅうまつ》などに県内《けんない》のイベントで販売《はんばい》しています。「伊東《いとう》や(となりの)熱海《あたみ》のレモンはまだまだ知《し》られていません。活用《かつよう》方法《ほうほう》を考《かんが》えていきたい」と意気込《いきご》んでいました。

手のひらで包めるくらいの大きさになると収穫します=静岡県伊東市で2025年12月23日

 どこで多《おお》く取《と》れるのかな

 レモンは寒《さむ》さに弱《よわ》い上《うえ》、強《つよ》い風《かぜ》が吹《ふ》くと果実《かじつ》が傷《きず》つきやすく、病気《びょうき》になりやすい特徴《とくちょう》があります。栽培《さいばい》できる主《おも》な産地《さんち》は「シトラスベルト」とも呼《よ》ばれ、世界《せかい》で見《み》ると北緯《ほくい》35度《ど》から南緯《なんい》35度《ど》の範囲《はんい》を中心《ちゅうしん》にあり、暖《あたた》かい地域《ちいき》で栽培《さいばい》されています。2022年《ねん》の生産量《せいさんりょう》(ライムを含《ふく》む)は2152万《まん》トンでした。トップはインドで18%、2位《い》はメキシコで14%、3位《い》は中国《ちゅうごく》の12%と続《つづ》きました。

 日本《にっぽん》でみると、2022年《ねん》に輸入《ゆにゅう》されたレモンは4万《まん》3800トンで、アメリカ産《さん》やチリ産《さん》が多《おお》く占《し》めました。一方《いっぽう》の国産《こくさん》レモンは、1万《まん》500トン収穫《しゅうかく》されました。都道府県《とどうふけん》別《べつ》では、①広島県《ひろしまけん》5800トン(全体《ぜんたい》の55%)②愛媛県《えひめけん》2000トン(19%)③和歌山県《わかやまけん》900トン(9%)④宮崎県《みやざきけん》390トン(4%)⑤熊本県《くまもとけん》270トン(3%)――となっています。2000年《ねん》以降《いこう》に生産量《せいさんりょう》が拡大《かくだい》しており、20年《ねん》前《まえ》と比較《ひかく》しても、栽培《さいばい》面積《めんせき》は2.7倍《ばい》、収穫《しゅうかく》量《りょう》も2.6倍《ばい》と増《ふ》えています。

(2026年ねん1月がつ21日か毎日小学生新聞まいにちしょうがくせいしんぶんより)

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