社会科なんでもランキング【月刊Newsがわかる10月号】

寝る子は育つ睡眠学

学がっ校こうが休やすみの日ひは、平へい日じつよりたくさん寝ねてしまう――。休きゅう日じつに“寝ねだめ”をするのは、日ひごろの睡すい眠みん不ぶ足そくを補おぎなうためで、常つねに「睡すい眠みん不ぶ足そく」だという証あかしです。「日に本ほんの小しょう中ちゅう学がく生せいはとにかく睡すい眠みん不ぶ足そく。もっと寝ねるべきです」と力ちからを込こめる睡すい眠みん研けん究きゅうの第だい一いち人にん者しゃ、柳やなぎ沢さわ正まさ史しさんに、「頭あたまがさえて勉べん強きょうの効こう率りつが上あがる」小しょう中ちゅう学がく生せいの睡すい眠みんについて教おしえてもらいました。(「Newsがわかる2026年1月号」より)

 夜よるにぐっすり眠ねむる能のう力りょくは人にん間げんだけ!?

 神しん経けい系けいを持もつ生いき物もの、つまり全すべての「動どう物ぶつ」は毎まい日にち、眠ねむります。その睡すい眠みんは実じつに多た様ようですが、ほ乳にゅう動どう物ぶつに限かぎってみても、ほとんどが寝ねたり起おきたりをくり返かえす“コマ切ぎれ睡すい眠みん”です。これを多た相そう性せい睡すい眠みんといいます。一いっ方ぽう、長ちょう時じ間かんまとめて一いち度どだけ眠ねむる単たん相そう性せい睡すい眠みんをとるのが霊れい長ちょう類るい、特とくにヒトを含ふくむ大おお型がた霊れい長ちょう類るいです。

◆驚おどろきの動物どうぶつたちのおもしろ睡眠すいみん

 高こう度どに発はっ達たつした脳のうを回かい復ふくさせるため、夜や間かんにまとめて深ふかく眠ねむる。縄じょう文もん時じ代だいからふとんで寝ねていたとされる。

 親おやは外がい敵てきに襲おそわれる危き険けんがあるため、立たったままうとうとする「立たち寝ね」をする。子こゾウは親おやに守まもられて横よこになって眠ねむる。おとなのゾウで3時じ間かんほど眠ねむる。

 最さい近きんの研けん究きゅうで、卵たまごを温あたためたり、ヒナを育そだてたりしているヒゲペンギンの親おやは、1回かい平へい均きんたった4秒びょうの睡すい眠みんを1万まん回かい(計けい11時じ間かん)以い上じょうとっていることがわかった。

 イルカやクジラは水すい面めんに上あがって呼こ吸きゅうをする必ひつ要ようがあるので、泳およぎながら眠ねむる。大だい脳のうの右みぎ半はん球きゅうと左ひだり半はん球きゅうとが交こう互ごに眠ねむる「半はん球きゅう睡すい眠みん」を行おこなう。左さ脳のうが眠ねむっている時とき、右みぎ目めは閉とじている。

 ツバメやカモメ、アホウドリなど何なん日にちも飛とび続つづけなければならない渡わたり鳥どりも、飛とびながら半はん球きゅう睡すい眠みんをする。

 マグロやカツオなどは、泳およぐことでエラの中なかに酸さん素そを取とり込こむため、一いち日にち中じゅう泳およぎ続つづける。夜よるに泳およぐ速そく度どが少すこしだけ落おちる時ときに眠ねむっている

全ての「動物」とは?  昆虫や軟体動物などの無せきつい動物や、脳を持たないクラゲ(刺胞動物)なども神経系があり、それら全ての動物が眠る。
霊長類   ほ乳類の中で脳がいちじるしく発達した、ヒトを含む一類。ニホンザル、マーモセット、チンパンジー、オランウータンなど。
 ヒトの眠ねむりと脳のうは共ともに進しん化かした

 大おお型がた霊れい長ちょう類るいの中なかでも、夜よるに深ふかく続つづけて眠ねむる能のう力りょくを得えたのはヒトだけです。それにより脳のうが発はっ達たつし、火ひをたく、家いえを建たてるなどして、より安あん心しんして眠ねむれる環かん境きょうをつくってきました。眠ねむりが充じゅう実じつすることで、さらに頭あたまがよくなる。こうして眠ねむりと脳のうは共ともに進しん化かしてきたといわれています。

 それなのに今いま、日に本ほん人じんの睡すい眠みん時じ間かんは、世せ界かいでもっとも短みじかい。眠ねむりと脳のうの共きょう進しん化かによっておとなで7~8時じ間かんと最さい適てき化かした睡すい眠みん時じ間かんを簡かん単たんに削けずってはいけないのです。

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