科学コミュニケーターの本田隆行さんと相棒のボットンが、日常のあちこちに潜む科学を探っていきます。今回は、根なのか? それとも種なのか?「球根」をナゾ解き!(「Newsがわかる2025年4月号」より)

そうだボットン、チューリップの種って、見たことある?
え……そう言われたら、ないなあ
だよねえ。チューリップといえば球根で増やすイメージが強いけど、ちゃんと花が咲いたあとは、一つの花から300粒くらいの種がとれるんだよ
そうなの!? じゃ、わざわざ球根を植えなくても、種を植えて増やせばいいじゃない!
でもね、チューリップって種から育てると、花が咲くまで5年くらいかかるらしいんだ
え!! 5年! そりゃ、待ちきれない!!
しかも、種から育てたチューリップは、どんな背丈に育ってどんな色の花を咲かすのか、コントロールができない。一方、球根は元の花の“分身”なんだ。だから背丈も花の色も元の花と同じにできるんだよ
そりゃわかりやすい! しかも5年も待たなくていいんでしょ?
そう! 球根って、植物がきびしい環境でも生き残って育つために養分をためている場所のことなんだ。育ちやすい環境になれば、すぐ芽を出せるようにする仕組みなんだね
育つ場所や育ち方によって、植物は生き方や増え方をいろいろ工夫してるんだね

チューリップの種=とやまのチューリップホームページ(富山県農林水産部農産食品課)より
そういえば、チューリップの球根って、何かに似てるなあって思ったことない?
球根、いつ見ても玉ねぎみたいだなあって思ってるよ。食いしんぼうだからかなあ
あはは、でもその通りだよね。実は球根にもいろんな種類があるんだよ
え、チューリップみたいなやつばっかりじゃないってこと?
そう! まずチューリップの球根は、厚い葉が鱗みたいに集まった「鱗茎」っていうんだ。玉ねぎやニンニク、ヒヤシンスなんかも同じ仲間だよ
だから似てるんだね! 他にはどんな種類があるの?
ジャガイモやシクラメンは、地下の茎に養分を蓄える「塊茎」、タピオカの原料のキャッサバイモやサツマイモは、根っこに養分がたまった「塊根」っていう種類なんだって!
おいも! おいもも球根なのか!!! そりゃびっくり!
育つ場所や育ち方によって、植物は生き方や増え方をいろいろ工夫してるんだね
へえ~! ちゃんと生き残るために、工夫してるんだなあ
イラスト:こばやし あさみ
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