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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

力士が塩をまくのはなぜ?

大相撲(おおずもう)で、土俵(どひょう)に上がった力士は、自分の取組が始まる前に必ず塩をまきます。なぜ、塩をまくのでしょうか。

理由は、土俵を清めるためです。

日本では遠い昔から、塩は「よくないことを遠ざけて、清める働きがある」と考えられ、病気や事故などの悪いことが起こらないようにと、行事や習慣の中で使われてきました。日本の伝統的な競技である相撲は、動きの一つ一つに儀式(ぎしき)としての意味が込められていて、「塩をまく」という動作もその一つです。ここでの塩には、「土俵を清めるため」のほか、「力士がケガをしないように安全を祈る」という意味も込められています。

塩のまき方に特別な決まりはありません。大相撲を見ていると、まるで雪合戦の雪玉のように大量につかんで豪快にまく力士もいれば、そんなに多くない量をサラッとまく力士もいます。使われる塩の量は1日45kg、ひと場所(15日間)で約650kgにもなるのだとか。大量の塩を思いきりまく姿はとても迫力があり、お客さんも盛り上がります。相撲を見るときには、力士たちが塩をまく様子にも注目してみてください。(編集部)=取組前に塩をまく照強=東京・両国国技館で2022年5月13日