縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

立川志の春の「落語で英語」第25回

古こ典てん落らく語ごの有ゆう名めいな滑こっ稽けい噺ばなしの一ひとつ、「目め黒ぐろのさんま」。秋あきになると、落らく語ご家かたちがあちこちで演えんじます。この噺はなしを聞きいたら、きっとさんまを食たべずにはいられなくなるほど、おいしそうで、おもしろい!(「Newsがわかる2023年10月号」より)

【英文】

An autumnアノータム storyストーリー about aアバウラ samuraiさむらい lord whoローァッフ knowsノウズ littleリル about theアバウッダ worldワール.

Oneワン dayデイ, theダ lordローァッ goesゴーズ on aオナ horsebackホースバック ridingライディン tripチュリップ toトゥ Meguroめぐろ. Feelingフィーリン hungryハングリー, heヒー asksアスクス forフォー hisヒズ lunchboxランチボックス, but hisバリズ subordinatesサボーディネッツ tellテオ himヒム theyデイ forgot toフォガットゥ bring itブリンギッ. Beingビーイン disappointedディッサポインテッ, heヒー noticesノーティセス inイン theディ airエア, aア tastyテイスティー smellスメオ heヒー hadハッ neverネヴァー smelledスメオ beforeビフォア. Whenウェン heヒー asksアスクス what it isワリリズ, hisヒズ subordinatesサボーディネッツ answerアンサー, “this isディスィズ theダ smellスメオ ofオヴ grilledグリウド Sanmaさんま (pacificパスィフィック sauryサウリー), aア fishフィッシュ forフォー ordinaryオーディナリー peopleピーポー. It isイリズ notナッ somethingサムティン thatダッ suits yourスーチュア nobleノーボー tasteテイス.” Theダ lordローァッ snapsスナップス, “doドゥー notナッ sayセイ such a thingサッチャティング inイン times ofタイムゾヴ importanceインポーテンス!” andエン makesメイクス themデム bringブリング theダ fishフィッシュ. Howハウ deliciousディリシャス theダ grilledグリウド Sanmaさんま heヒー ateエイッ forフォー theダ firstファース timeタイム underアンダー theディ autumnオータム skyスカイ wasワズ! Everエヴァー sinceスィンス thenデン, theダ lordローァッ becomesビカムズ infatuatedインファチュエイテッ withウィッ Sanmaさんま.

【和訳】

 世せ間けん知しらずなお殿とのさまの噺はなし。秋あきといえば「目め黒ぐろのさんま」だ。

 ある日ひ、お殿とのさまが目め黒ぐろまで遠とお乗のりに出でかけた時ときのこと。おなかがすいて昼ちゅう食しょくをとろうと思おもったところ、家け来らいが弁べん当とうを忘わすれてしまったと言いう。ガッカリしていると、どこからかかいだことのない、おいしそうな匂においが漂ただよってきた。お殿とのさまが匂においの元もとをたずねると、家け来らいが「この匂においは庶しょ民みんが食たべる下げ魚うお、さんまを焼やいている匂においです。決けっして殿とののお口くちに合あうものではございません」と答こたえる。「この一いち大だい事じにそのようなことを言いっていられるか!」と怒おこって、お殿とのさまはさんまを持もってこさせる。秋あきの空そらの下したで初はじめて食たべる焼やきたてのさんまのおいしかったこと! それからというもの、お殿とのさまはさんまのことで頭あたまがいっぱいになってしまう。

「目黒めぐろのさんま」の噺はなしを英語えいごで表現ひょうげんすると、日常にちじょう会話かいわで使つかえるセンテンスがたくさんあります。特とくに大事だいじなものを見みていきましょう。

 秋あき空ぞらの下したで食たべる、焼やきたての脂あぶらののったさんまよりもおいしいものはない、という意い味み。

 昔むかし、さんまのように脂あぶらの強つよい魚さかなは体からだに悪わるいとされており、普ふ段だん、お殿とのさまは食たべられなかったそうです。食たべられたものは、家け来らいが毒どく見みをした後あとの、冷ひえた淡たん泊ぱくな魚さかな。おいしくなさそうですね。

 お殿とのさまがおいしそうにさんまを食たべた後あと、家け来らいに向むかい「その方ほうたちも空くう腹ふくであろう。苦くるしゅうない、骨ほねをとらせる」と言いいます。対たいする家け来らいは「ありがたき幸しあわせ!」。野の良ら犬いぬでもそんなことは言いわないでしょうから、家け来らいというのは大たい変へんです。

 won’tウォウンッはwillウィ notノッの省しょう略りゃく形けいです。さんまのことは他ほかのものには内ない緒しょにしてください、とお殿とのさまは家け来らいに頼たのまれます。でもお殿とのさまの頭あたまの中なかはさんまでいっぱい。それで「わかっておる、そのことは言いわん。さんまのことは言いわん!」。このパターン、日にち常じょう会かい話わでも使つかえますね。

「目め黒ぐろのさんま」のサゲのせりふです。屋や敷しきの料りょう理り人にんが作つくった、脂あぶらを抜ぬいて小こ骨ぼねを取とってパッサパサになったさんまがおいしくなかったので、お殿とのさまが「どこで買かってきた?」と聞きいたところ「(日に本ほん橋ばしの)魚うお河が岸しで」と言いわれたのに対たいし、「それはいかん、さんまは目め黒ぐろに限かぎる」。

 東とう京きょうの目め黒ぐろというと、今いまではおしゃれな都と会かいのイメージがありますが、江え戸ど時じ代だいは丘おかと川かわがあって、自し然ぜん豊ゆたかな場ば所しょでした。海うみのない目め黒ぐろでさんまがとれるわけはないのですが、最さい後ごの一ひと言ことにお殿とのさまのむじゃきさが表あらわれています。

 今いまでも秋あきには、この落らく語ごにちなんで、目め黒ぐろ駅えき前まえで「目め黒ぐろのさんま祭まつり」が開かい催さいされています。「秋刀魚」と書かいてさんま。焼やきたての秋刀魚さんま、お祭まつりで秋あきの空そらの下した、食たべたらおいしいですよお~。

あわせて読よもう!