本誌巻頭特集では、創設80周年を迎える国際連合について、役割や課題を学びましたね。ここではさまざまな国の意見をまとめるためには何が必要か、ミーナ先生と一緒に考えてみましょう。


Cさん:NYの国連本部、行ってみたいね。高校生になったら「模擬国連」にも参加したい!! 自分の国じゃなくて、割り当てられた国の大使になって話し合うんだって
Aさん:えっ、そうなの? それは責任重大。担当する国のこと、相当調べなくちゃだね。きっと歴史も文化も、世界とのつながりも何もわからないもんね


Bさん:僕、みんなの前で発表するのは苦手だな。だけど、いろんな意見を聞いて、「こんな方法もあるよ」って調整案を考えるのは意外に得意かも
ミーナ先生:それは「フォロワーシップ」といって大切な強みだよ。課題を解決するには、異なる意見をうまく調整して、みんなが納得しないといけないよね。相手の考えを聞いて、その背景まで理解することが大事。リーダーシップをとれる人、フォロワーシップで支える人、どちらも必要だよ


Aさん:みんなが自分の意見を主張するだけだと、何もまとまらないってことだね。お互いに歩み寄れるところを提案して、みんなに働きかければいいのかな
Cさん:この間、合唱の発表会の曲を決めたとき、多数決じゃなくて話し合ったじゃない? みんなの意見をうまくまとめてくれる人って大事だなと思ったよ


Bさん:えっ、もしかして僕のこと、ほめてる? なんか照れちゃうな~。サッカー選手はやめて、外交官を目指そうかな
ミーナ先生からひとこと: みんな、さすがだね。国同士のお付き合いじゃなくても、学校行事で意見が食い違ったり、友達とケンカしたりするよね。そんなときは相手の考えや事情に耳を傾けることで「他者理解」が深まって、新しい解決策も見えてくると思う。今、学んでいることのすべては、世の中に、そして世界につながっているよ。広い視野で、他の人、他の国とのよい関係を築こうね

取材協力:日能研 イラスト:しばざきとしえ