Q 地球はどうして回っているのですか。(千葉県柏市・小2)
ぶつかり合ってできた
A 地球は北極と南極を一本に結ぶ線(地軸)を軸にして回転しています。その動きを「自転」といいます。ぐるっと1回転すると1日たったことになります。ちなみに、自転を続けながら太陽の周りを回る動きも続けており、それは「公転」といいます。一周すると1年です。
地球が誕生したのは今から約46億年前ですが、一度で今の形になったのではなく、宇宙に浮かぶたくさんのちりや岩が回転しながらぶつかり合い、合体して地球のような惑星になったことが研究でわかってきました。
惑星の自転は、その星ができたときの動きに関係があると考えられています。JAXA(宇宙航空研究開発機構)・宇宙科学研究所キッズサイトのホームページに、わかりやすい例えがありました。小さな惑星同士が合体して地球ができたときの様子を、子ども2人がそれぞれ、反対方向から走り寄ってきたところと重ねて想像してみてください。「出会ったときにそのまま左手どうしをつないだら、2人がそれぞれ回転してしまうでしょう」――勢いでくるくる回る感じですね=下イラスト。
自転が止まらないわけ
でも、46億年もの間には、回るスピードが少しずつ落ちて、回転が止まってもよさそうです。地上で回るコマなら、地面との摩擦がブレーキの働きをして回転が遅くなり、やがて止まって倒れます。でも、無重力の宇宙に浮かぶ地球には、外から回転を妨げるような力はほとんど働かず、自転が続いています。
ただ、まったく何の力も働いていないわけではありません。
国立天文台のホームページによると、長期的に影響を与えるものとして、「潮汐摩擦」が挙げられています。月や太陽の引力で潮の満ち引きが起きるときに、海水と海底との間で生じる摩擦です。それが自転にブレーキをかけ、少しずつ遅くなっているというのです。また、数年から20年くらいの期間では、地球内部の「核」の運動や、海水の動きなども自転の速さに影響していて、自転が遅くなる割合も一定ではないということです。【毎日小学生新聞編集部】
(「疑問氷解Vol.10」より)