ロシア北部の自治管区当局は2月16日、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイさん(47)が収監中の刑務所で死亡したと発表しました。(「Newsがわかる2024年4月号」より)
ナワリヌイさんは2010年代前半からプーチン政権への抗議活動の指導者として活動してきましたが、2021年に過去の罪を問われて刑務所に収容されました。2023年8月には、新たに懲役19年の判決を受けて刑が確定していました。
ナワリヌイさん死亡の報道を受け、アメリカのバイデン大統領は演説し、「プーチン大統領に責任がある」と非難しました。「暗殺か」との質問には「何が起きたのか正確にはわからないが、プーチンと彼の悪党たちがしたことの結果であることに疑いはない」と述べました。欧州連合(EU)の加盟各国からもプーチン政権の責任を問う声が相次ぎました。ロシアでは大統領選挙が3月中旬に控えており、政権への反発が広がる事態も予想されています。
弁護士出身のナワリヌイさんは2011年、プーチン首相(当時)らの支配体制への抗議運動が広がった際に指導的な役割を担い、2012年にプーチンさんが大統領に復帰した後も政権の汚職疑惑を追及するなど活動を続けました。

政権批判の集会で演説するナワリヌイさん=ロシア・モスクワで2019年9月、ロイター/共同
上記画像をクリックすると「Newsがわかる2024年7月号」にジャンプします。
有料会員の方は電子書籍でご覧いただけます。