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来島海峡と村上海賊~潮流の不思議~

ニュースがわかる2021年9月号より

 5月27日に愛媛県今治市沖の来島(くるしま)海峡付近で日本の貨物船と外国のケミカル船が衝突した事故は記憶に新しいでしょう。この辺りの海は潮の流れが速く、昔から“海の難所”と言われています。事故の原因もこの特殊な潮流が関係しているようです。どんな地域なのでしょうか。

来島海峡は「一に来島、二に鳴門、三とさがって馬関瀬戸(関門)」とうたわれたように、日本の海の最大の難所といわれ、鳴門海峡や関門海峡と並ぶ日本三大急潮流の一つです。中でも来島海峡は、刻々と変わる潮流や、左右に渦巻く渦潮、海面が盛り上がるように上昇してくる湧き潮が発生する、かなり特殊な場所だといいます。
 九州と関西を結ぶ瀬戸内海航路の真ん中に位置する古くからの交通の要衝であり、外国船も含めコンテナ船やタンカーなどの貨物船、クルーズ客船、自衛艦、潜水艦など、さまざまな船が頻繁に行き来する国際航路です。

芸予諸島の水先案内人「村上海賊」とは

 古くから海の難所といわれる芸予諸島を支配していたのが村上海賊です。海賊といっても理不尽に略奪や襲撃を繰り返すのではなく、この地の海を知り尽くしている者として、通る船の安全や海上交通の秩序を守る存在でもありました。(編集部)

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