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ネジに+と-があるのはなぜ?【疑問氷解】

Q どうしてネジには「+(プラス)」と「-(マイナス)」があるのでしょう?(東京都・小2)

締めやすさなどで違い

 A 現在家庭で見られるネジのほとんどはプラスで、マイナスネジは古いアンティークの家具などごく一部です。なぜでしょうか。日本ねじ工業協会の大磯義和さんに聞きました。

 歴史的に古くからあるのは、マイナスのネジです。日本でも昔は、マイナスネジばかりでした。プラスネジは1935年にアメリカで発明され、50年ごろから日本で使われるようになりました。

 マイナスネジは締める時、ドライバーをネジの「-」の向きに合わせ、溝に対して直角に差し込む必要があります。一方、プラスネジは、ドライバーの「+」とネジの「+」が多少ずれていたり、差し込み方が斜めになっていたりしても、溝に角度が付いているため自然に溝にはまりやすくなっています=イラスト。

 プラスネジはマイナスネジより複雑な形をしているので、ネジの溝とドライバーの溝がしっかりはまり、外れにくくなっています。このため、工場で大量の製品を組み立てる際に、素早く次々にネジを締めることができます。アメリカでは、自動車の普及とともに広く使われるようになりました。

 日本でも戦後、電化製品や自動車の大量生産が進んだのに伴い広まりました。家庭で緩めたり締めたりする私たちの都合よりも、製品を組み立てる効率性などで、ネジの種類が決められてきたのです。

 プラスネジの方が、取り付ける効率が圧倒的に良いため、今はプラスネジが主流です。実際、ホームセンターなどに行っても、マイナスネジはほとんど売られていません。

 一方で、マイナスネジには、プラスネジにはない特性があります。マイナスネジは、溝にゴミなどがたまっても取り除きやすいため、屋外の床や、頻繁に掃除する必要のある食品関係の製造機械などで使われます。また、回す力が伝わりやすいため、精密な高級時計の内部などにも使われています。このため完全にマイナスネジがなくなることはないようです。【毎日小学生新聞編集部・大井明子】

             (「疑問氷解 Vol.9(毎日小学生新聞)」より)