Q なぜ、レンコンには穴が開いているのですか。穴の数は全部同じ? 穴の形に決まりはある?(新潟県燕市・小6)
空気を出し入れして呼吸
A レンコン作りが盛んな茨城県の農業総合センター生物工学研究所の堀井学主任に聞きました。
私たちが食べているのは「地下茎」と呼ばれる、茎の部分です。穴は地下茎だけでなく、葉や、葉と地下茎を結ぶ葉柄、花と地下茎を結ぶ花柄にもあります。レンコンは田んぼのどろの中で育つので、地上に葉をのばして空気を出し入れして呼吸をするために、葉から葉柄を通って地下茎まで穴が開いています。
レンコンは春、田んぼに種レンコン(芽の付いたレンコン)を植えて作ります。どろの中のレンコンは横にのびて育ち、水面に葉を出します。葉の形は丸く、真ん中には小さな穴が集まっています。大きな穴は葉柄に4個あります。地下茎は、真ん中に丸い穴が一つ、その周りに楕円形の穴が8~10個あります。穴の数は品種によってちがいます。
穴の形はふつう、楕円形ですが、地下茎が他のレンコンや硬い土にぶつかってつぶれたような形になると、穴もつぶれたような形になることがあります。
地下茎の節(細くくびれた部分)を切ってみると、小さな穴がたくさん開いていて、スポンジのようになっています。穴はまっすぐつながっているのではなく、この節の部分で葉柄につながったり、次のレンコンの太い部分につながったり、複雑なつくりになっています。このようにレンコンは太いところも細いところも穴でつながっていて、空気を出し入れすることができます。
【毎日小学生新聞編集部・御園生枝里】
(「疑問氷解 Vol.10(毎日小学生新聞)」より)