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ラップはなぜくっつくの?【疑問氷解】

Q ラップはなぜくっつくのですか?(埼玉県久喜市、小5)

真空状態で、静電気が発生し密着

 A お皿にラップをかけると、ぴったりくっついて簡単にはがれませんよね。でもラップがくっつきにくいお皿もあります。不思議ですよね。

 サランラップ(R)を販売する会社「旭化成ホームプロダクツ」マーケティング部の竹中秀敏さんに話を聞きました。

◇材質は3種類

 市販されているラップの主な材質は、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルの3種類だそうです。

 竹中さんが、ラップのくっつく力の強さを実験してくれました。まずポリ塩化ビニリデン製のラップを2枚切り取り、約10センチメートルをぴったり重ね合わせてくっつけ、2人で両端を引っ張りました。すると、吸い付いたように全くはがれません。

 次に、ポリエチレン製のラップで同じように引っ張り合うと、少しの力でスルッとはがれてしまいました。材質によってもくっつく力に差があることがわかりました。

 もっともくっつく力が強いのは、一番表面が平らでなめらかな特徴を持っているポリ塩化ビニリデンでした。サランラップ(R)もこの材料を用いているそうです。

◇タコの吸盤のように…

 ラップを何かにくっつけると、そのすき間の空気が抜けて真空のようになります。これはタコの吸盤と同じ状態です。また、お皿にラップが張り付くと静電気が発生して、くっつく力が生まれます(この場合、ラップが「-(マイナス)」、お皿が「+(プラス)」の力を持っていてくっつきます)。

 さらに、ラップとお皿が接する面積が大きいほど、分子と分子が引き合う力が生まれます。この力は、平らでなめらかなお皿ほど強く働きます。このため、木のお皿や表面がざらざらした焼き物にラップをしても、うまくくっつきません。

 ラップは1900年代にアメリカで生まれました。もともとは弾薬を包む軍事用の資材でした。ラップでくるむと水分が逃げずに鮮度が保てるという特性を生かして、食品用として使われるようになりました。ちなみにサランラップ(R)という名称は、アメリカの製造メーカー社員2人の妻の名前(なまえ)、サラとアンからきているそうです。ラップは「包む」という意味です。【出水奈美】

       (「疑問氷解 Vol.11(毎日小学生新聞)」より)