平和の番人 国連の80年【月刊ニュースがわかる4月号】

「高峰譲吉(たかみねじょうきち)」ってどんなひと?世界を動かした科学実業家

 高峰譲吉は1854年11月3日に富山県の高岡市で生まれました。
高峰は近代バイオテクノロジーの父、研究開発型ベンチャーの先駆者と呼ばれています。
30代後半でアメリカに移住し、胃腸薬「タカジアスターゼ」を開発、治療や手術に欠かせないホルモン剤「アドレナリン」の抽出・結晶化に世界で初めて成功した日本が誇る科学実業家です。

Newsがわかる特別編「高峰譲吉がわかる」より

全米発明家殿堂入りの快挙!

 2024年5月9日、アメリカのワシントンD.C.で、全米発明家殿堂のセレモニーが開催され、高峰譲吉が殿堂入りを果たしました。全米発明家殿堂は1973年に設立された、発明家と発明品のための非営利団体です。「人間的、社会的、経済的進歩を可能にする偉大な技術的進歩を担う人々をたたえる」ことを目的とし、アメリカ特許商標庁の本庁舎内に殿堂ミュージアムが開設されます。
 高峰譲吉は100年以上前に亡くなっていますが、タカジアスターゼやアドレナリン関連など、20のアメリカでの特許を取得しています。歴史上の発明家も選出の対象で、トーマス・エジソンやスティーブ・ジョブズなども殿堂入りしています。
 ちなみにこれまでに殿堂入りした日本人は
・遠藤章
 脂質降下薬スタチン類の発見と開発
・中村修二
 青色LEDの開発
・浅川智恵子
 視覚障がい者用ウェブ読み上げ技術
の3名のみです。

世界に挑んだ科学者&ベンチャー起業家を知ろう!

 2024年は高峰譲吉の生誕170周年にあたります。改めてその存在が注目されるなか、彼の人生を1冊にまとめた「月刊Newsがわかる特別編 高峰譲吉がわかる」が発売中です!ぜひご覧ください。

【もくじ】
●高峰譲吉ってどんな人? ~NEWS 全米発明家殿堂入り!!
●高峰譲吉と同じ時代を生きたのはエジソンやテスラ

★高峰譲吉の生涯青春編
【Ⅰ】学びの日々
高岡で生まれ金沢で育つ/長崎への留学/「舎密」が面白い!!/東京の工部大学校へ
【Ⅱ】世界を視野に
初めての海外、イギリス留学/運命のニューオーリンズ万博/渋沢栄一らと肥料の会社をつくる/深川でキャロラインと奮闘 ★高峰譲吉の生涯アメリカ移住編
【Ⅲ】どん底からの再出発
ウイスキー事業を断念/タカジアスターゼという光明/アドレナリンの結晶化に成功
【Ⅳ】日米親善と未来のために
森の中の東洋御殿/桜の苗木をアメリカへ/実りの季節と新たな挑戦/日米友好のために命をかけて

●明治のスタートアップ
イノベーションの原動力は?/紙幣の「顔」には知り合いがいっぱい/高峰譲吉からのメッセージ「いかにして発明国民となるべきか」
●高峰譲吉ゆかりの会社
日産化学株式会社/住友ベークライト株式会社
●マンガ(作・とんだばやしロンゲ)
「THE BUDMAN ~I love ジョーキチ♡マジ リスペクト~」
●高峰譲吉のふるさと~高岡・金沢
●写真で見るファミリーヒストリー
●高峰譲吉のお墓を訪ねて
●巻末資料 高峰譲吉略年表