なぜ上空に寒気が流れこむと大気が不安定になるのか?【天気のふしぎ】

テレビやラジオの天気予報では、「上空に寒気が流れこんで大気が不安定になっている」あるい「大気は安定している」という解説を耳にすることもある。大気の安定・不安定とは、どういうことなのでしょうか。

※本記事は日本雑学研究会『お天気のミステリー』(毎日新聞社)から一部抜粋・再編集したものです。

 なぜ上空に寒気が流れこむと、大気が不安定になるのでしょうか。

 大気の安定・不安定は、ダルマの置物にたとえるとよくわかります。ダルマは下の部分が重く、上の部分が軽い。だから重いほうが下になっていればダルマは安定し、逆さに置けば不安定になります。大気の状態もそれに似ています。

 空気は冷たいものほど重く、暖かいものほど軽い。上空に寒気(冷たい空気)が流れこむと、冷たい空気は重いので下へ降りようとし、暖かな空気は上へ昇ろうとします。すなわち対流が起き、大気は安定を欠いて、不安定な状態になります。逆に上に暖かい空気、下に冷たい空気があって、対流が起きにくい状態が安定した状態です。

 大気の状態が不安定なときには上昇気流が盛んになり、雲が発生し、天気が悪くなります。夏の午後に内陸部や山岳地域で発生する雷雨は、上空に冷たい空気が流れこんだときに起こります。