【ニュースがわかる2024年7月号】巻頭特集は「沸騰」する地球の未来

力士の四股名(しこな)って何?【大相撲中継キッズ】

力士の四股名ってどんなもの?

国技と言われ、日本の伝統文化でもある相撲。1500年以上前から続く相撲の魅力や素朴な疑問を、「大相撲中継」の編集長である北出幸一さんが答えてくれる「教えて編集長!」。今回のキーワードは「四股名」です。

Q 編集長、力士の四股名(しこな)ってどんなものなの?

A 四股名は日本相撲協会に所属する力士の名前のことなんだ。もともとは「醜名(しこな)」と書いたそうだ。この「醜」は「みにくい」という意味ではなくて「たくましい」という意味で、それがいつからか「四股」の漢字が当てられるようになったんだ。新弟子検査を受けて、本場所で「前相撲」という力士の見習いとして相撲を取るときには本名だけど、「新序出世披露」と言って、土俵の上でお客さんに紹介されるときに四股名がつくことが多いね。師匠や部屋の後援会の関係者が四股名を考えてつけるんだ。

Q 四股名はいつごろから使われ始めたの?

A 江戸時代からと言われているよ。お客に相撲を見せて神社やお寺の建設費を集める勧進相撲は室町時代に始まったと言われていて、元亀元(1570)年に勧進相撲の記録があり、そのころは本名で取っていたそうなんだ。江戸時代の初期になると、四股名の書かれた文献や記録が見られるようになるから、いろんな説があるけれど、おそらく江戸時代の初期から四股名が使われたんだろう。出身地の「山」や「川」の名前をつけた四股名が多かったときもあったよ。時代を反映して、川が排水などで汚染されるようになると、四股名から「川」がだんだん姿を消していったんだ。

Q 昔から受け継がれている四股名はあるの?

A 相撲部屋によっては代々ゆかりのある四股名があるんだ。名門と言われる高砂部屋では「朝潮太郎」や「小錦八十吉」が受け継がれているんだ。今の高砂親方は元大関で四代目朝潮太郎だったよ、三代目の朝潮太郎は元横綱で先々代の高砂親方。古い話になっちゃったね。四股名に共通の文字を使う相撲部屋もあるね。佐渡ヶ嶽部屋の力士は全員、四股名の最初が「琴」だね。先代師匠の元横綱琴櫻の「琴」を受け継いでいるんだ。また、九重部屋の力士の四股名は、ほとんどが「千代」から始まっているよ。先代師匠の元横綱千代の富士から名付けられたんだ。

Q 珍しい四股名には、どんなのがあるの?

A 明治時代からいろいろと珍名力士はいたんだ。「寒玉子為治郎(かんたまごためじろう)」というお相撲さんらしからぬ四股名の幕内力士もいたよ。師匠が「寒の玉子のように、ジッと辛抱すれば必ず出世する」と言って命名したんだ。このほか明治時代の幕下には「電気燈光之介(でんきとうこうのすけ)」と文明開化を思わせる四股名の力士もいたよ。でも、珍しい名前で覚えてもらうのではなくて、いい相撲を取って覚えてもらいたいね。

大相撲中継(毎日新聞出版)は、2カ月に一度の本場所前に発行されている雑誌で、定価は1,300円。「教えて編集長!」はもちろん、魅力的な企画が盛りだくさんです。ぜひ手に取ってみてください。

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