【ニュースがわかる2024年7月号】巻頭特集は「沸騰」する地球の未来

リニアに雨は影響ないの?【毎小鉄道がわかる】

鉄道150周年

磁力は弱まらず 高速走行可能

Q 超電導リニアは磁石を使っているけれど、ほこりなどで汚れたり、雨にぬれたりしても影響はないの?(東京都練馬区、小1)

 A 現在の新幹線の約2倍の速さを誇る「リニア中央新幹線」の工事が始まっています。2027年には、東京・品川―名古屋間が先に開業し、早ければ2037年にも大阪まで延伸する計画です。(JR東海は2021年末、「開業時期にめどが立ったということはない」と公表し、大幅な遅れが避けられない情勢になっている。2022年7月「Newsがわかるオンライン」編集部追記)

 まずはリニアの仕組みを理解しましょう。これまでの鉄道や新幹線は、車輪がレールの上に乗ってこすれるときの力(摩擦力)によって車両が走ります。このため、車輪とレール、屋根についているパンタグラフと架線がこすれることで騒音が出たり、すり減ったりしました。一方、リニアはまったく違う磁石の力を利用して進みます。

※JR東海の資料をもとに作成

 理科の実験で使う磁石を思い浮かべてください。S極とN極を近づけるとくっつき合い、SとS、NとNを近づけると反発しますよね。リニアはこの二つの力を利用して進みます。

 例えば、車体の最前部にN極があり、その少し先の地上にS極があれば、車体は引き寄せられて少し前へ進みます。その時、地上側の磁石を素早くN極に変えると、今度は反発力で車体が押し出され、さらに前へ進みます。これを繰り返すことで走るのです。

 リニアの通路(ガイドウエー)の壁にはコイル(電線を巻いた装置)が取りつけられ、電気を流すことで磁力(電磁力)が発生します。一方、車体には極めて低温にすると電気抵抗がゼロになる金属を使った「超電導磁石」が取りつけられています。JR東海は、2015年にリニアで時速603キロメートル(有人走行)を達成し、ギネスで鉄道の世界最高記録に認定されました。

 リニアの仕組みは雨や汚れの影響は受けないのでしょうか。JR東海広報部は「雨やほこりの付着によって磁力が弱まるものではないため、高速走行は可能です」と答えています。また、リニア中央新幹線は、多くの区間が地下深いトンネルの中を通るため、そういう意味でも雨の影響は少なくてすみそうです。 【斎藤広子】

(2017年1月22日毎日小学生新聞「疑問氷解」より)

リニア中央新幹線の実験線車両


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