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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

ニュースっておもしろい! 学び深発見 「ウソは絶対についてはいけないの?」 

本誌巻頭特集では、フェイクニュースについて学びましたね。ここでは「ウソは絶対についてはいけないの?」「ウソに善しあしはあるの?」ということをトット先生と一緒に考えてみましょう。

Cさん:この前のお母さんのお誕生日にサプライズパーティーをしたよ。まず、妹が「学校で急に必要になったものがある」ってウソをついてお母さんを買い物に誘って、その間にお父さんと準備したの。「ウソはいけない」って言うけど、これもダメ?

Aさん:えー! それは「いいウソ」だからOKじゃないかな。お母さん、喜んだでしょ? 人をだましたり、悲しませるようなウソは、もちろんいけないけど

Bさん:そうだよね。エイプリルフールに流れる「月に支店を出すことになりました!」とかのびっくりニュースも楽しいウソだよね。でも、「いいウソ」と「悪いウソ」ってどうやって見分ければいいのかな

トット先生:いいところに気が付いたね。例えばエイプリルフールは「冗談を言い合う日」という文化を前提としたものだから、荒唐無稽なウソを皆で笑い合えるよね。でも、誰かを傷つけたり、損失を与えてしまう場合は、明らかに「悪いウソ」だよね。誰かを心配させたくなかったり、守るためにウソをつく場合もあるよね。それについてはどう思う?

Cさん:この前、おばあちゃん宛てにかかってきた怪しい電話に、お母さんが「もうここには住んでいません」って言ってたけど、それはおばあちゃんを守るためだから「いいウソ」なんじゃないかな

Aさん:でも、万が一、その電話が本当は怪しくなくて、おばあちゃんの古い知り合いだったとしたら、それは「悪いウソ」になっちゃうよね。うーん、難しい

Bさん:そうか、どっちにしても、僕はウソはつかないって決めてるんだ。「ウソをつくとすぐわかる」って親によく言われるし、結局、すぐにバレちゃうからね

トット先生:わはは。先生も子どもの頃、同じことをお母さんに言われていたよ。「ものは言いよう」っていうように、言葉のチョイスで印象は変わるし、同じ言葉でも、人によって違う意味に受け取られることがあるよね。だから、話す時も書く時も、自分が伝えたい通りに、相手に100%伝わるとは限らないって想定しておくことも大事だと思うよ。

取材協力:日能研 イラスト:しばざきとしえ