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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

輸出産業に有利なのは「円高」?「円安」? 「ニュース検定」がわかりやすく解説

新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。

 世界の通貨は交換できます。例えば、日本企業がアメリカの企業と貿易したり、日本人がアメリカへ旅行したりする時、日本の「円」でアメリカの「ドル」を買い、交換します。それぞれの通貨の価値に応じた交換比率を為替相場(為替レート)といい、多くの場合、常に変化しています。

 円とドルの為替相場が「1ドル=100円」から「1ドル=110円」になったとします。1ドルを得るのに必要な円が増えた(円の価値が下がった)ため、「円安・ドル高」になったといいます。逆に「1ドル=90円」になれば、1ドルを得るのに必要な円が減った(円の価値が上がった)ため、「円高・ドル安」になったといいます。

 円の価値が上がる「円高」のほうが、日本にとっては有利に思えます。ただ、日本から輸出する場合は「円安」の方が有利です。

 例えば、日本の自動車会社がアメリカで車を1万ドルで売るとします。「1ドル=100円」の時は、販売代金(ドル)を円に交換して手に入るお金は100万円ですが、「1ドル=110円」(円安)になれば110万円に増えます。逆に1ドル=90円」(円高)になると、90万円に減るのです。

 日本は自動車や家電を輸出する会社が多いため、為替相場が「円安」方向に動くともうけが増える傾向にあります。ただ「円安」になると、輸入品は高くなるため、輸入品で商売をする食品会社などは打撃を受けてしまいます。

(『2022年度版ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)』より)

次回は4月30日に配信予定です。


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ニュース検定とは?

画像をクリックすると「ニュース時事能力検定試験」公式HPにジャンプします

 「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年4回実施しています。 
 1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応の『公式テキスト&問題集「時事力」基礎編』は、「これからのエネルギー」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など21のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。 

 4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶマークシート方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。 

次回の検定はいつなの?

 「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。