声優は声の演技のプロ。豊かな表現力でアニメやゲームのキャラクターに命を吹き込みます。声優や歌手として活躍する中島由貴さんに仕事の魅力や出演作品について聞きました。(「Newsがわかる2025年2月号」より、文章中の所属・肩書などは掲載当時のものです)
小学2年生から子役やモデルとして芸能活動をしてきたので、将来もその経験を生かして「マルチに活動したい」という夢を持っていました。
友人の影響で声優に興味を持ったのは高校生の時。声の仕事だけでなく、歌やダンスや舞台など幅広く活躍しているのを知って、私の夢に近いと感じたことが目指すきっかけになりました。
一番の魅力は、魔法使いでもヒーローでも何にでもなれるところ。声が命ですから、常に体調管理とのどのケアを心掛けています。作品を見た人から「感動した」「勇気をもらった」と言ってもらえることがやりがいです。
夢のある仕事だけど、厳しい面も。ほとんどの役はオーディションで決まるので、常に“就職活動”状態なんです。でも、毎回新しいキャラクターを演じられる楽しみもあるので、前向きに挑戦しています。

スマートフォン向けゲーム「東方LostWord」の音声収録の様子 ©中島由貴 ビーフェクト
1月17日からアニメ映画「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」が全国の映画館で公開されます。私は、原作のゲームに続き劇場版でも日野森志歩役で出演しています。
志歩は、幼なじみで結成されたバンド「Leo/need」のベース担当で、なれ合いを嫌うクールな一匹おおかみタイプ。でも、根は優しくて友だち思いです。仲間のことを大切に思っているのに、素直に感情を出せないところが不器用でかわいいなと感じます。
ゲームの音声は一人で収録することが多いのですが、今回はバンドのみんなとセリフの掛け合いができたので、幼なじみならではの和やかな空気感を大切にしながら収録できました。ゲームではおなじみのキャラクターたちがどう絡み合い、成長していくのか。なぜミクは歌えなくなってしまったのか。ゲームの物語を知らなくても楽しめる映画なので、ぜひ見てくださいね。

スマートフォン向けゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」がアニメ映画に。1月17日から全国公開 ©「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」製作委員会

動画プラットフォームの「ABEMA」で生配信されたテレビアニメ「ひとりぼっちの異世界攻略」の特別番組にキャストとして出演 ©中島由貴 ビーフェクト


取材・文:川久保美紀