【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

未来の仕事図鑑 カーデザイナー

あたらしいりょくいちだいすカーデザイナー。たまたにあきらさんががけるのは、だいはしどうぶつのようにせいめいかんあふれる「どうデザイン」がとくちょうのマツダのくるまです。(「Newsがわかる2023年5月号」より、文章中の所属、肩書などは掲載当時のものです)

ひと人生じんせいかがやくるまをつくる

 くるまのデザインはふくすうのデザイナーがチームでおこないます。さいしょはミラーやランプなどパーツのデザインからはじめ、てっぱんじゅ、ガラスなどのざいこうぞうについてかいふかめることで、ぜんたいのデザインがられるようになります。

 わたしは40さいぎてから、ぜんたいのデザインをまとめるチーフデザイナーをつとめています。ふうけいなかそんざいかんしめすしっかりとしたこっかくと、ほんじんせんさいかんかくによるうつくしいさいあわつ、ワクワクしてもらえるくるまをつくりたいおもっています。

 もともとそら姿すがたうつくしいトンボやアホウドリなどのぞうけいきで、ものきだったので、しょうらいはパイロットになりたかったのです。ところがしょうがくせいころわるくなり、パイロットをあきらめざるをなくなって、ものをつくるがわになろうとかんがえたのがくるまのデザイナーになったきっかけです。

玉谷さんがチーフデザイナーを務めたCX-60。後ろのタイヤに重心が乗ったフォルムは、前に跳躍する直前の動物の姿からインスピレーションを得たもの(マツダ提供)

デザインした車をねん土で実物大につくったモデルにドローイングテープを貼る玉谷さん(マツダ提供)

CX-60のデザインチームのデザイン会議。大画面に車を映し出し、熱い議論が交わされる(マツダ提供)

 クレーモデルでひとのぬくもりをデザインに

 くるまのデザインでは、そのくるまはしかたとくちょうかたちあらわすことがたいせつです。そのため、デザインをめるまえにはじっさいさくしゃってとくせいたいかんし、くるまかいはつせっけいたんとうしゃはないをかさねて、おもいをひとつにしていきます。

 きんねんではコンピューターで3Dディーのモデルがじっさいのモデルよりたんかんでつくれるようになり、よりだいたんこうさくができるようになりました。こんじゅつしんともなってくるまのデザインのかたわっていくとかんがえられますが、マツダではさいじつぶつだいのクレー(ねん)モデルで、うつひかりみょううごかたまでこだわったかたちをつくりげることをだいにしています。

 でんどうしゃとうじょうにより、くるまはそのれきはじまってらいこうぞうおおきくわっています。これにともない、デザイナーはくるまうつくしさをあらためてかんがなおというだいにもちょくめんしています。

パソコンでデザイン作業を進める玉谷さん。マツダらしさを表現することもデザイナーの重要な役割だ(マツダ提供)

 仕事に欠かせないもの ドローイングテープ   実物大の車の図面を描いたり、クレーモデルにライン(線)を引いたりする際に使うテープ。3Dモデルがつくれるようになっても、クレーモデルとテープでデザインを細部までつくり込むことが欠かせません。


取材・文:中島理恵 写真:マツダ提供

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