縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

未来の仕事図鑑 カーデザイナー

新あたらしい価か値ちや魅み力りょくを持もつ一いち台だいを生うみ出だすカーデザイナー。玉たま谷たに聡あきらさんが手てがけるのは、大だい地ちを走はしる動どう物ぶつのように生せい命めい感かんあふれる「魂こ動どうデザイン」が特とく徴ちょうのマツダの車くるまです。(「Newsがわかる2023年5月号」より、文章中の所属、肩書などは掲載当時のものです)

 乗のる人ひとの人生じんせいが輝かがやく車くるまをつくる

 車くるまのデザインは複ふく数すうのデザイナーがチームで行おこないます。最さい初しょはミラーやランプなどパーツのデザインから始はじめ、鉄てっ板ぱんや樹じゅ脂し、ガラスなどの素そ材ざいや構こう造ぞうについて理り解かいを深ふかめることで、全ぜん体たいのデザインが見みられるようになります。

 私わたしは40歳さいを過すぎてから、全ぜん体たいのデザインをまとめるチーフデザイナーを務つとめています。風ふう景けいの中なかで存そん在ざい感かんを示しめすしっかりとした骨こっ格かくと、日に本ほん人じんの繊せん細さいな感かん覚かくによる美うつくしい細さい部ぶを併あわせ持もつ、ワクワクしてもらえる車くるまをつくりたいと思おもっています。

 もともと空そらを飛とぶ姿すがたが美うつくしいトンボやアホウドリなどの造ぞう形けいが好すきで、乗のり物ものも好すきだったので、将しょう来らいはパイロットになりたかったのです。ところが小しょう学がく生せいの頃ころに目めが悪わるくなり、パイロットを諦あきらめざるを得えなくなって、乗のり物ものをつくる側がわになろうと考かんがえたのが車くるまのデザイナーになったきっかけです。

玉谷さんがチーフデザイナーを務めたCX-60。後ろのタイヤに重心が乗ったフォルムは、前に跳躍する直前の動物の姿からインスピレーションを得たもの(マツダ提供)

デザインした車をねん土で実物大につくったモデルにドローイングテープを貼る玉谷さん(マツダ提供)

CX-60のデザインチームのデザイン会議。大画面に車を映し出し、熱い議論が交わされる(マツダ提供)

 クレーモデルで人ひとの手てのぬくもりをデザインに

 車くるまのデザインでは、その車くるまの走はしり方かたの特とく徴ちょうを形かたちに表あらわすことが大たい切せつです。そのため、デザインを決きめる前まえには実じっ際さいに試し作さく車しゃに乗のって特とく性せいを体たい感かんし、車くるまの開かい発はつや設せっ計けい担たん当とう者しゃと話はなし合あいを重かさねて、思おもいを一ひとつにしていきます。

 近きん年ねんではコンピューターで3Dディーのモデルが実じっ際さいのモデルより短たん時じ間かんでつくれるようになり、より大だい胆たんな試し行こう錯さく誤ごができるようになりました。今こん後ごも技ぎ術じゅつの進しん歩ぽに伴ともなって車くるまのデザインの仕し方かたが変かわっていくと考かんがえられますが、マツダでは最さい後ごは実じつ物ぶつ大だいのクレー(ねん土ど)モデルで、映うつり込こむ光ひかりの微び妙みょうな動うごき方かたまでこだわった形かたちをつくり上あげることを大だい事じにしています。

 電でん気き自じ動どう車しゃの登とう場じょうにより、車くるまはその歴れき史しが始はじまって以い来らい、構こう造ぞうが大おおきく変かわっています。これに伴ともない、デザイナーは車くるまの美うつくしさを改あらためて考かんがえ直なおすという課か題だいにも直ちょく面めんしています。

パソコンでデザイン作業を進める玉谷さん。マツダらしさを表現することもデザイナーの重要な役割だ(マツダ提供)

 仕事に欠かせないもの ドローイングテープ   実物大の車の図面を描いたり、クレーモデルにライン(線)を引いたりする際に使うテープ。3Dモデルがつくれるようになっても、クレーモデルとテープでデザインを細部までつくり込むことが欠かせません。


取材・文:中島理恵 写真:マツダ提供

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