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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

スクールエコノミスト2023 WEB【多摩大学目黒中学校編】

スクールエコノミストは、私立中高一貫校の【最先進教育】の紹介を目的とした「12歳の学習デザインガイド」。今回は多摩大学目黒中学校を紹介します。

とにかく何かを始めてみよう! 好きなことを究めてMARCHへ

<3つのポイント>

①“好きなこと”を究めることで、高い目標を達成

②経験値を高め視野を広げる高大連携のアクティブラーニング

③延長者続出の海外留学で、英語力が確実にアップ

元キャリア官僚という異色の経歴を持つ田村校長の教育の原点

 経済産業省のキャリア官僚時代、アメリカとロシアの大学への留学をきっかけに、田村嘉浩校長の日本の教育に対する価値観は一変した。母国の発展に高い貢献意識を持つアジア諸国の国費留学生、人生設計が明確なアメリカ人学生など、20代前半であろう若者たちの学びに対する姿勢や、秘めたエネルギーの高さに驚かされたからだ。一方、日本の留学生は、学力や能力の面では決して劣っていないものの、明確な目的意識を持つ学生が多くはなかった。日本の教育に危機感を覚えた田村校長は、自身のキャリアに大きく転換をはかり、教育の世界に身を投じた。

 田村校長の「目的意識を持ち、目標に向かって研鑽を積める生徒を育てる」という教育目標は、こうした経験に裏打ちされている。「本気でやりたいことを自ら選択し、とことん打ち込んでほしい」と田村校長。勉強、部活動、学校行事など、何か夢中になれるものと巡り合うことで、目標や目的意識が生まれる。同校では、学校生活の至る所に“好きなこと”探しの仕掛けが用意されている。

官僚として国家政策に関わった田村校長

好奇心を満たせる部活動が最高の結果を残す原動力に

 “好きなこと”の萌芽の機会は、部活動にもある。高いレベルでの文武両道で知られる同校には、ダンス部をはじめ、写真部、放送部など全国レベルの部も少なくない。

 強豪サッカー部も全国大会出場、首都圏大会4連覇達成など、輝かしい実績を残す。注目すべきは、練習熱心な生徒ほど成績もよく、難関大学合格も稀ではない点だ。なぜなら成績が一定以上を満たしていないと練習に出られない。チームワークが重要な集団競技において欠席は致命的。こうした仕組みもモチベーションとなり、何事にも一切妥協しない精神を鍛えながら高い目標を両立している。「中心的に活躍する生徒は、学校行事にも積極的に参加して、周りを巻き込みながら学校全体を盛り上げてくれる」と田村校長。リーダー的存在の先輩に後輩たちは憧れ、その後に続く。男子生徒の元気のなさを指摘する声が多い中、サッカー部は他校とは異なる校風をつくり出す役割を果たしているのだ。